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学会共催セミナー/講演会記録集

生殖医療領域の一覧に戻る

第41回日本受精着床学会総会・学術講演会ランチョンセミナー1

生殖周産期を念頭においた個別化治療法の提案 ~胚移植の観点から~

俵 史子 先生 (俵IVFクリニック 院長)

こちらは2023年7月に仙台で行われた日本受精着床学会学術講演会・総会のランチョンセミナーの収録動画です。子宮内膜調整法や女性の体形が妊娠予後に影響を及ぼす点として妊娠率、流産率等を解説しています。また後半で使用成績調査(ルティナス)の最終報告からの抜粋もご紹介いただいています。

JP-REK-2300312

保険適用後のART治療の現状考察とこれからの治療戦略

左 勝則 先生 (自治医科大学附属病院 生殖医学センター(不妊治療・体外受精センター)准教授)

こちらは2023年7月に仙台で行われた日本受精着床学会学術講演会・総会のランチョンセミナーの収録動画です。新鮮胚移植と凍結肺移植別の妊娠率の分析等に加え、御施設でのレコベル処方経験をもとにしたアウトカムをまとめています。病院でのレコベル処方結果を参考にしたい場合やアルゴリズムによる治療の実臨床上の結果の参考としてご覧いただけます。

JP-REK-2300312

第41回日本受精着床学会総会・学術講演会スポンサードシンポジウム2

不妊治療施設への患者アクセス改善のための課題

西岡 有可 先生 (株式会社ファミワン 代表看護師・不妊症看護認定看護師)

こちらは2023年7月に仙台で行われた日本受精着床学会学術講演会・総会の共催スポンサードシンポジウムの収録動画です。不妊治療を検討している女性のインサイト調査を元に現状の課題、気づきをご紹介する構成のご講演となります。

JP-REK-2300312

不妊治療に関するアンケート結果と卵巣刺激法の再考

鍋田 基生 先生 (つばきウィメンズクリニック 理事長・院長)

こちらは2023年7月に仙台で行われた日本受精着床学会学術講演会・総会の共催スポンサードシンポジウムの収録動画です。愛媛県のつばきウイメンズクリニックでの院内の活動・取り組みに始まり、豊富な実臨床経験をふまえたART治療における採卵数への見解、またアルゴリズムによる治療を行う場合の参考となる情報提供になっています。

JP-REK-2300312

東日本 レコベル®皮下注ペン発売1周年記念講演会

当院における黄体ホルモン併用排卵誘発法(PPOS)へのホリトロピンデルタの使用経験と今後の展望

岩見 菜々子 先生 (神谷レディースクリニック)

レコベルは患者AMHおよび体重をもとに投与量を個別化することで、至適採卵数の獲得ならびに新鮮胚移植をオプションに含めることが期待できる。そこで当院では、全胚凍結か新鮮胚移植を考慮するかを患者個々によって選択できるようにするため、卵巣刺激中期からのフレキシブルPPOS法、またはアンタゴニスト法を決定する卵巣刺激法を立案したので紹介する。

JP-REK-2200277

コロナ禍でのTime to pregnancy

関 守利 先生 (セキールレディースクリニック 院長)

当院ではコロナ下において患者と職員の接触機会を低減する必要性を考え、来院回数の軽減が期待できる在宅自己注射を推奨することとした。また、レコベルの個別投与量アルゴリズムにより、新鮮胚移植を標準的に取り入れる治療方針へ変更を行った。今回、第三相臨床試験を参照データに実地臨床下での有効性および安全性について検討を行った。

JP-REK-2200277

生殖医療従事者からみたプレコンセプションケアの方向性

川井 清考 先生 (亀田IVFクリニック幕張 院長)

不妊カップルの課題の1つとして妊娠に至るまでの期間が長く、約6.4年かかっていることが分かった。不妊治療の成績は年齢に大きく依存するため、当院ではカップルの“妊活前段階”からのプレコンセプションケアが重要であると考え、専門外来を開設するに至った。今回、我々のプレコンセプション外来において重要視している診療項目について概説する。

JP-REK-2200277

東日本 レコベル®皮下注ペン発売1周年記念講演会 記録集

当院における黄体ホルモン併用排卵誘発法(PPOS)へのホリトロピンデルタの使用経験と今後の展望 / コロナ禍でのTime to pregnancy / 生殖医療従事者からみたプレコンセプションケアの方向性

日時:
2022年11月19日(土)
会場:
ホテルメトロポリタンエドモント
座長:
吉田 淳 先生(木場公園クリニック 院長)
京野 廣一 先生(京野アートクリニック高輪 理事長)
堤 治 先生(山王病院 名誉病院長)
演者:
岩見 菜々子 先生(神谷レディースクリニック)
関 守利 先生(セキールレディースクリニック 院長)
川井 清考 先生(亀田IVFクリニック幕張 院長)

本邦で2021年10月に発売されたレコベル®皮下注ペンは世界初のヒト由来細胞株で製造されたrFSH製剤であり、AMHと体重に基づく個別投与量アルゴリズムを有する。発売から1年を記念して『東日本 レコベル®皮下注ペン発売1周年記念講演会』が開催され、レコベルの使用経験に基づいて最適な卵巣刺激法、胚移植法が検討された。
また、『Time to Pregnancy』の時間短縮のために不妊症が診断されるまでのプレコンセプションケアでの患者行動を問題提起している。

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Ferring ART conference in Osaka ~Rekovelle® 1 Year Anniversary~

PPOS法による採卵成績の検討

勝 佳奈子 先生 (IVFなんばクリニック 部長)

卵巣刺激において最も重要な項目の1つに治療の簡便性がある。当院では近年そのような治療ニーズからPPOS法を導入した。今回我々は使用する黄体ホルモン剤別に様々な検討を行ったので、本講演にて紹介する。

JP-REK-2200277

良好胚を得るためのトリガー至適タイミングについて考察する

岡本 恵理 先生 (英ウィメンズクリニック 副院長)

卵巣刺激の最終過程におけるトリガーは、主席卵胞径を指標に採卵の34~36時間前で投与を行うことが一般的であるが、症例によっては標準的なトリガー法が適切でないことを経験してきた。そこで我々はトリガーのタイミングに着目し、その有用性について検討を行った。

JP-REK-2200277

不妊治療に用いられる医薬品による卵巣過剰刺激症候群について

羽原 俊宏 先生 (岡山二人クリニック 院長)

OHSSに関する副作用報告数や、副作用救済給付の決定件数は近年増加傾向にある。日常臨床下においてOHSS発症を完全に予防することは困難であるが、保険適用拡大により若年患者が増加する中、可能な限り重症化を防ぐ上でどのような点に配慮しておく必要があるかを既存報告を基にレビューした。

JP-REK-2200277

ART治療標準化を見据えた卵巣刺激法の再考

岩佐 武 先生 (徳島大学大学院医歯薬学研究部 産科婦人科学分野 教授)

保険適用により生殖補助医療の汎用性は飛躍的に高まった。一方で保険制度下においては治療法に関する様々な制限があることから刺激法を再考する必要性に迫られている。本講演では“ARTと仕事の両立”や”地方での通院”を考慮した在宅自己注射の活用、また新規rFSH製剤のホリトロピンデルタについて様々な観点から考察する。

JP-REK-2200277

レコベルの臨床的考察

塩谷 雅英 先生 (英ウィメンズクリニック 理事長)

本邦では独自の胚の凍結技術の開発等から、卵巣刺激においては他国に比べ、凍結融解胚移植を前提としたFreeze all strategyを導入する施設が多い。一方で、凍結胚移植周期の癒着胎盤等の周産期合併症の課題も近年議論される機会が増加していることから、我々は改めて胚移植法に関して見直しを行う時期に来ているのかもしれない。

JP-REK-2200277

西日本 レコベル®皮下注ペン発売1周年記念講演会 記録集

内分泌ホルモンをどうとらえるか? / 新しい卵巣刺激法を考える

日時:
2022年11月20日(日)
会場:
コングレコンベンションセンター(グランフロント大阪 北館)
座長:
渡辺 浩彦 先生(醍醐渡辺クリニック 院長)
森本 義晴 先生(HORACグランフロント大阪クリニック 院長)
演者:
勝 佳奈子 先生(IVFなんばクリニック 部長)
村田 泰隆 先生(ARTクリニックみらい 院長)
岡本 恵理 先生(英ウィメンズクリニック 副院長)
詠田 由美 先生(アイブイエフ詠田クリニック 院長)
羽原 俊宏 先生(岡山二人クリニック 院長)
岩佐 武 先生(徳島大学大学院医歯薬学研究部 産科婦人科学分野 教授)
塩谷 雅英 先生(英ウィメンズクリニック 理事長)

保険適用開始半年後に開催された西日本レコベル発売1周年記念講演会では、Time to Pregnancyを念頭に、従来の標準的治療法であったフリーズオールの再考が提案され、至適目標採卵数や新鮮胚移植オプションについて言及がなされた。
本講演会ではその他に卵成熟改善のためのトリガータイミングやOHSS予防法、PPOSプロトコール等、情報ニーズの高い治療法について演者意見が述べられている。

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第21回生殖バイオロジー東京シンポジウム

保険適用下での望ましいARTの形

福田 愛作 先生 (IVF大阪クリニック 院長)

保険適用に沿った不妊治療の進め方をIVF大阪クリニックの事例を踏まえて紹介している動画です。またゴナドトロピンの投与量と胚質について論文報告などから考察していきます。

JP-REK-2200268

ART治療標準化を見据えた卵巣刺激法の再考

岩佐 武 先生 (徳島大学大学院医歯薬学研究部 産科婦人科学分野 教授)

ゴナドトロピン製剤の開発の歴史や保険適用下での徳島県での医療連携を紹介しています。アルゴリズムで客観的投与量を決定するレコベルを用いた治療についても言及していきます。

JP-REK-2200268

ISIVF-JSAR Regional Symposium 2022 ランチョンセミナー

Algorithm based controlled ovarian stimulation; A basis for personalised/precision medicine.

Dr. Robert Lahoud (Clinical Director IVF Australia North Shore)

レコベルのアルゴリズムや各フェーズの臨床データをプレシジョンメディスンの観点から解説されている動画です。(日本語字幕あり)

JP-REK-2200268

第67回日本生殖医学会学術集会学術講演会・総会ランチョンセミナー1

Patient Journeyからみた生殖医療の展望

杉本 公平 先生 (獨協医科大学埼玉医療センター リプロダクションセンター 教授)

本邦ではART治療周期数のピークが40歳前後であり、他国と比較して年齢が高い。そこで不妊症患者さんを対象にしたアンケ―ト調査、インタビュー調査で得られたPatient Journeyの結果をもとに、早期ART治療の実現に向けたTime to Pregnancyを紹介します。

JP-REK-2200253

今こそ新鮮胚移植に戻る

関 守利 先生 (セキールレディースクリニック 院長)

『今こそ新鮮胚移植に戻る!』と題して、Time to Pregnancyを新鮮胚移植の観点から紹介します。また、レコベルを使用した調節卵巣刺激で行う新鮮胚移植の実現可能性について言及していきます。

JP-REK-2200253

第67回日本生殖医学会学術講演会・総会ランチョンセミナー1 記録集

患者心理とTime to pregnancyの再考 (Patient Journeyからみた生殖医療の展望 / 今こそ新鮮胚移植に戻る)

日時:
2022年11月3日(木)
会場:
パシフィコ横浜
座長:
蔵本 武志 先生(蔵本ウイメンズクリニック 理事長 院長)
演者:
杉本 公平 先生(獨協医科大学埼玉医療センターリプロダクションセンター 教授)
関 守利 先生(セキールレディースクリニック 院長)

本邦ではART治療周期数のピークが40歳前後であり、他国と比較して年齢が高い。そこで不妊症患者さんを対象にしたアンケート調査、インタビュー調査で得られたPatient Journeyの結果をもとに、早期ART治療の実現に向けたTime to Pregnancyを紹介します。
『今こそ新鮮胚移植に戻る』と題して、Time to Pregnancyを新鮮胚移植の観点から紹介します。また、レコベルを使用した調節卵巣刺激で行う新鮮胚移植の実現可能性について言及していきます。

JP-REK-2300013

第25回日本IVF学会学術集会 ランチョンセミナー

Individualized dosing algorithm can work in real clinical practice?

David Sauer (TFP Fertility Clinic Duesseldorf Consultant Reproductive Medicine)

自身も中心となって行ったドイツでのレコベル観察研究も紹介してます。当研究は、レコベルの国際共同第Ⅲ相試験であるESTHER-1試験の結果の再現性を検証する目的で実施されました。至適採卵数、新鮮胚移植での臨床妊娠率、累積妊娠率でESTHER-1試験の結果と比較検討していきます。(日本語字幕あり)

JP-REK-2200253

第40回日本受精着床学会総会・学術講演会ランチョンセミナー6

ゴナドトロピン製剤は全て同じなのか?

安藤 寿夫 先生 (豊橋市民病院 総合生殖医療センター センター長)

ゴナドトロピン製剤は肝臓におけるアシアロ糖タンパク質受容体に取り込まれ代謝されることが分かっているが、受容体取り込みにおいて重要な役割を果たしているのがFSHの糖鎖末端に結合しているシアル酸結合であることが分かっている。レコベル®はヒト細胞由来のリコンビナント製剤であることから、α2,6シアル酸結合を有しており、従来のハムスター卵巣細胞株由来の製剤に比べ半減期が長いことが特徴にあげられる。

JP-REK-22000210

調節卵巣刺激法の選択に何を考慮するか?

京野 廣一 先生 (京野アートクリニック高輪 理事長)

我が国の実臨床において従来の卵巣刺激法ではフリーズオールを前提とした刺激法により、総ゴナドトロピン(Gn)投与量が過剰となっている可能性が考えられる。至適採卵数を得るための個々の患者のGn投与量の予測が可能である場合、OHSSリスクの抑制ならびに新鮮胚移植を考慮できるようになり、新鮮胚移植がTime to pregnancyの短縮に寄与し得ると考えられる。

JP-REK-22000210

第40回日本受精着床学会総会・学術講演会ランチョンセミナー6 記録集

ゴナドトロピン製剤は全て同じなのか? / 調節卵巣刺激法の選択に何を考慮するか?

日時:
2022年7月29日(金)
会場:
京王プラザホテル
座長:
塩谷 雅英 先生(英ウィメンズクリニック 理事長)
演者:
安藤 寿夫 先生(豊橋市民病院 総合生殖医療センター センター長)
京野 廣一 先生(京野アートクリニック高輪 理事長)

レコベル®皮下注ペンはヒト由来細胞株から作られたrFSH製剤であり、α2,6結合シアル酸を糖鎖構造に持っていることから、従来のハムスター細胞由来の製剤と比べ、血中FSH濃度の薬物動態が異なることが知られている。また、アルゴリズムに基づく至適採卵数を得るための個別投与量の予測が可能であることから、OHSSリスクの抑制ならびに新鮮胚移植のオプションも踏まえた治療戦略により、Time to pregnancy改善が期待される。

JP-REK-2200218

レコベル®新発売記念講演会 記録集

卵巣刺激時におけるマーカーとしてのAMHの有用性/患者および医療機関に有益な卵巣刺激法とは何か?~ART保険適用後の再考~/保険診療体制となった我が国のARTにどのような変化が望まれているか?~卵巣刺激プロトコール選択における優先因子~

日時:
2022年4月24日(日)
東京会場:
ANAインターコンチネンタルホテル東京
大阪会場:
ヒルトン大阪

Opening remarks
大須賀 穣 先生(東京大学大学院医学系研究科 産婦人科学)

座長:
石原 理 先生(女子栄養大学/同栄養クリニック)
森本 義晴 先生(HORAC グランフロント大阪クリニック)
演者:
浅田 義正 先生(浅田レディースクリニック)
絹谷 正之 先生(絹谷産婦人科)
パネラー:
京野 廣一 先生(京野アートクリニック高輪)
德永 義光 先生(空の森クリニック)
杉山 力一 先生(杉山産婦人科)
川井 清孝 先生(亀田IVFクリニック幕張)
村上 貴美子 先生(蔵本ウイメンズクリニック)

Closing remarks
蔵本 武志 先生(蔵本ウイメンズクリニック)

本邦で2021年10月に発売されたレコベル®皮下注ペンは世界初のヒト由来細胞株で製造されたrFSH製剤であり、AMHと体重に基づく個別投与量アルゴリズムを有する。2022年4月からのART保険適用により、目標採卵数や採血回数等に対する治療方針の見直しが各施設に求められている。本講演会では、保険適用下においてレコベルがどのような価値をもたらすかについて、オピニオンリーダー医師が集い、講演およびパネルディスカッションを展開いただいた。

JP-REK-2200182

第39回日本受精着床学会総会・学術講演会スポンサードシンポジウム

韓国の実地臨床におけるレコベル®皮下注ペンの使用経験について

Chang-Woo Choo, M.D. (Seoul Maria Fertility Hospital in Korea)

レコベル皮下注ペンは韓国において2020年9月に上市された。韓国では2017年からのART保険適用に伴い、添付文書の効能・効果、用法・用量を逸脱する使用は厳しく制限されている。今回、韓国マリアファティリティ病院(Maria Fertility Hospital)の実地臨床下におけるレコベル個別投与量アルゴリズムの有効性・安全性について、EUおよび日本の第三相臨床開発試験(ESTHER-1試験、STORK試験)の成績を参照し、後方視的検討を行った。

第66回日本生殖医学会学術講演会・総会ランチョンセミナー1

Time to pregnancyを念頭においた個別卵巣刺激法

絹谷 正之 先生 (絹谷産婦人科 理事長/院長)

全胚凍結、新鮮胚移植-余剰胚凍結、それぞれにメリット、デメリットがあり、「万能」ではない。Time to pregnancyを念頭においた治療戦略から考えると、個別化した調節卵巣刺激により、OHSSを避け、過度なE2上昇、P4上昇も避け、適切な卵子数を採取確保できたならば、新鮮胚移植の選択肢も含めた治療戦略を構築することが可能となる。国内で発売開始となったレコベル皮下注ペンの個別投与量アルゴリズムは、新たな治療戦略のための一助となり得るのかもしれない。

第66回日本生殖医学会学術講演会・総会ランチョンセミナー 1 記録集

Time to pregnancyを念頭においた個別卵巣刺激法

日時:
2021年11月11日(木)
会場:
米子コンベンションセンター
座長:
京野 廣一 先生(京野アートクリニック高輪 理事長)
演者:
絹谷 正之 先生(絹谷産婦人科 理事長/院長)

2019年の日本産婦人科学会の報告では、我が国における生殖補助医療(ART)の総治療周期数および移植周期数のピークは40歳付近なのに対し、妊娠周期数および生産周期数のピークは36歳付近であり、両者には約4年の乖離があること、37歳を超えると妊娠率や生産率は急激に低下し、流産率は急激に上昇することが明らかとなっている1)。こうした不妊治療の実態を踏まえ、今回は妊娠までの時間(Time to pregnancy)を意識したARTについて、特に卵巣刺激法に焦点を当てて絹谷先生にご解説いただいた。

1)日本産科婦人科学会令和元年度倫理委員会・登録・調査小委員会報告. 日産婦誌. 2021; 73: 1089-1110.

第39回日本受精着床学会総会・学術講演会スポンサードセミナー1

EBMに基づいた個別化卵巣刺激法

川井 清考 先生 (医療法人鉄蕉会 生殖医療事業管理部/亀田IVFクリニック幕張)

体外受精の治療成績に寄与する卵巣刺激法は、各々の患者における回収卵子の数および質に対して、最も良好な結果が得られる方法を適切に選択することが重要となる。適切な刺激法の選択は妊娠成績を向上させるだけでなく、合併症の抑制、周産期予後の改善、費用対効果の向上にもつながることが考えられるが、これらに加えて妊娠成立までの時間(Time to pregnancy)についても、今後再考すべき課題ではないかと考える。

第38回 日本受精着床学会総会・学術講演会 共催セミナー1

卵巣予備能に基づいた個別卵巣刺激法

塩谷 雅英 先生 (英ウィメンズクリニック)

当院では卵巣予備能(AMH、AFC)を指標とした個別卵巣刺激法を実践している。施設内での大規模データベースから卵巣予備能の違いに着目し、より多くの卵子を獲得する上での理想的な卵巣刺激法について検討を行った。また近年、有用性が期待されつつあるPPOSプロトコールに関しても既存の刺激法との違いについて検討を行ったので併せて紹介する。

第38回 日本受精着床学会総会・学術講演会 ランチョンセミナー 1 記録集

「卵巣予備能に基づいた個別卵巣刺激法」卵巣刺激後の卵巣反応を予測する因子とは?

日時:
2020年10月1日(木)〜23日(金)
会場:
WEB開催
座長:
石原 理 先生(埼玉医科大学 産科婦人科 教授)
演者:
塩谷 雅英 先生 (英ウィメンズクリニック 理事長)

生殖補助医療(ART)において生産率を高めるには、適切な卵巣刺激を選択し、多くの採卵数を確保することが重要である。採卵数を最大化するために必要なことは、患者の卵巣予備能にあった卵巣刺激法を用いることである。しかし、個々の患者において至適な採卵数が得られる卵巣予備能の評価法、卵巣刺激法については不明な点も多い。そこで今回は、英ウィメンズクリニック理事長の塩谷雅英先生が実践されている患者個々の卵巣予備能に応じた至適卵巣刺激法に関して施設検討データも踏まえてご講演いただいた。

生殖バイオロジー東京シンポジウム 2020

PRP(Platelet-rich plasma)による難治性不妊の治療

堤 治 先生 (医療法人財団順和会 山王病院 院長)

子宮内膜の胚受容能の低下には、現代において有効な治療手段が乏しく、難治性不妊の要因と考えられている。PRP(多血小板血漿)は自己血液内の血小板から生成される成長因子を濃縮・活性化後に治療標的部位へ注入または注射する治療法である。本講演では反復着床不成功例に対するPRP療法の臨床研究で得た最新知見について紹介する。

XY精子選別の新手法

島田 昌之 先生 (広島大学大学院統合生命科学研究科 教授)

ヒト、ウシやブタなどの家畜など哺乳類は、ほぼ1:1で雄と雌が誕生する。雌雄は、X染色体をもつX精子かY染色体をもつY精子のどちらが受精したかにより決定されること、X精子とY精子はXYの精原細胞から減数分裂により同数作られることから、X精子とY精子は同じ受精能力を持つことが分かる。本講演ではX精子Y精子選別の新しい手法について紹介する。

男性不妊と酸化ストレス

湯村 寧 先生 (横浜市立大学附属市民総合医療センター 生殖医療センター 准教授 )

不妊症の原因の半分は男性にもあるという認識は近年患者・不妊治療に携わる我々にも広く受け入れられつつある。しかしながら男性不妊の原因の半数はいまだ不明であり、診療では精液検査を主とする検査、内科的治療においては経験則に基づいた内服治療が今も主であり大きな変化はなく、なんらかのbreak-throughが必要である。本講演では男性不妊と酸化ストレスに関する我々の研究について紹介する。

第64回 日本生殖医学会学術講演会 ランチョンセミナー7

ERA検査を用いたpersonalized ETによって得た知見

川井 清考 先生 (医療法人鉄蕉会 生殖医療事業管理部/亀田IVFクリニック幕張)

近年、世界で高い注目を集めているERA検査によると、検査を受けた患者の約3割で胚受容期(WOI)のずれが確認されており、反復着床不全を対象とした検討では、複数の研究グループからERA検査結果を元に最適時期に胚移植を行うことで、移植成績が改善する見解が示されている。本検査を臨床下で効果的に運用する上では、移植胚盤胞ステージ(早期胚盤胞or孵化胚盤胞)の違いや、使用されるプロゲステロン製剤の違いによる医原的なWOIのずれについて考慮する必要がある。

Could novel approaches of Platelet Rich Plasma (PRP) improve endometrial dysfunction and clinical outcome for implantation rate?

Pin-Yao Lin, MD (Lee Women’s Hospital, Taiwan)

PRPは患者自身の血液中の血小板から放出される成長因子(PDGF、IGF、VEGF等)を分離濃縮後に、治療したい臓器へ注入・注射することによって、本来自分の体が持つ細胞の再生能力を局所的に最大化する治療法である。近年、難治性子宮内膜菲薄症例や反復着床不全症例に対する新たな治療アプローチとして注目されており、当院における検討においても良好な成績が確認できた。将来的にART患者の卵巣機能改善等においても治療選択肢の1つとして注目される可能性がある。

第64回 日本生殖医学会学術講演会 ランチョンセミナー7記録集

ERA検査を用いたpersonalized ETによって得た知見 / Could novel approaches of Platelet Rich Plasma (PRP) improve endometrial dysfunction and clinical outcome for implantation rate?

日時:
2019年11月8日(金)
会場:
神戸国際会議場
座長:
堤 治先生(山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡治療センター)
演者:
川井 清考先生 (医療法人鉄蕉会 生殖医療事業管理部/亀田IVFクリニック幕張)
Pin-Yao Lin, MD (Lee Women’s Hospital, Taiwan)

第37回 日本受精着床学会総会・学術講演会 ランチョンセミナー1

プロゲステロンが作りだす着床期の免疫寛容状態

黄木 詩麗 先生 (矢内原ウィメンズクリニック 院長)

受精卵が免疫学的に母体に拒絶されないようにするためには、主に拒絶反応の抑制と免疫寛容の誘導が重要である。プロゲステロンは、①未熟な樹状細胞から寛容系樹状細胞への分化およびナイーブT細胞から制御性T細胞への分化促進、②コルチゾンからコルチゾールへの変換を促進し、コルチゾールとMRの結合によるレチノイン酸代謝経路を介したナイーブT細胞からTh2への分化促進、それに伴うTh1/Th2比の低下によって免疫寛容に働き、受精卵の着床環境を整えている。

慢性子宮内膜炎とプロゲステロン抵抗性

北宅 弘太郎 先生 (リプロダクションクリニック大阪 院長)

子宮鏡による慢性子宮内膜炎(CE)の診断について最新の国際定義案が報告された。CEは内膜に浸潤する内膜間質形質細胞の存在を特徴とする局所性・感染性の炎症疾患であるが、子宮内膜プロゲステロン抵抗性(EPR)とも関連があることが報告されている。CE患者の内膜は分泌期でも増殖型を呈し、細胞増殖関連遺伝子やアポトーシス抑制遺伝子の発現が亢進状態にあり、脱落膜化マーカーは発現抑制状態にある。本講演ではCEとEPRとの関連についてレビューする。

第63回 日本生殖医学会学術講演会 共催セミナー

FLHとLHの卵胞直径拡大と卵胞熟成(排卵準備)への役割

島田 昌之 先生 (広島大学・大学院 生物圏科学研究科・生殖内分泌学)

卵胞発育においてはFSHとLHの2つの性腺刺激ホルモンが必要となるが、今回、LHの内分泌的メカニズム(卵胞膜上のLH受容体、DNAメチル化維持酵素の低下、顆粒膜細胞のLH応答性の獲得、排卵および黄体化の準備)に関する基礎実験データより、卵胞発育初期から後期におけるLHの重要性を概説する。

成熟卵・良好胚を獲得するために〜基礎・臨床から考える〜

浅田 義正 先生 (医療法人浅田レディースクリニック 理事長)

ARTの妊娠成績の改善においては、獲得卵子数および成熟卵の採取率が高いことが重要となる。今回、卵巣予備能(AMH)と年齢を考慮した調節卵巣刺激法の選択、内膜受容能と成熟卵獲得を念頭に置いたFreeze allの選択、選択的単一胚移植における形態学的評価および遺伝子検査の現状等について臨床的観点より概説する。

第36回 日本受精着床学会総会・学術講演会 ランチョンセミナー1

胚の評価法と黄体補充の違いによって、妊娠予後の推定および成績改善が行えるか?

加藤 恵一 先生 (加藤レディスクリニック)

胚盤胞の移植決定においてはGardner分類のICM/TEを指標とした形態学的評価を使用することが多いが、ICM/TEの形態が同様であっても、Day4由来とDay6由来の胚盤胞では成績が異なるため、当院では“胚盤胞発生時間”を考慮した総合的な形態学的評価を導入している。また自然周期凍結融解胚盤胞移植時における移植日血中P4値を指標とした黄体補充法の変更についても臨床成績を改善させる可能性がある。

ヒト胚の動的変化時間と染色体数的異常(Aneuploid embryos)の関係

宇津宮 隆史 先生 (セント・ルカ産婦人科)

本邦では現在、日常臨床下においてPGT-Aを実施することは出来ないため、移植前に胚の染色体異常の有無を評価する方法はない。一方、近年ではタイムラプスによる精密な胚の動的変化時間が染色体数的異常胚(Aneuploid embryos)の予測に有用であるのかの議論が行われている。本講では既報と当院での検討も踏まえて、タイムラプスを用いた胚の遺伝子学的評価の可能性について考察する。

第36回 日本受精着床学会総会・学術講演会 セミナー記録集

胚の評価法と黄体補充の違いによって、 妊娠予後の推定および成績改善が行えるか?/ ヒト胚の動的変化時間と染色体数的異常 (Aneuploid embryos)の関係

日時:
2018年7月26日(木)
会場:
幕張メッセ 国際会議場
座長:
見尾 保幸(ミオ・ファティリティ・クリニック)
演者:
加藤 恵一先生(加藤レディスクリニック)
宇津宮 隆史先生(セント・ルカ産婦人科)

第62回 日本生殖医学会学術講演会・総会 ランチョンセミナー6

着床・妊娠維持のためにプロゲステロン補充を強化する意義はあるのか?

蔵本 武志 先生 (蔵本ウイメンズクリニック)

P4腟剤を用いたHR-FETの代表的Questionと考えられる ①胚移植日の血中P4値と妊娠率、生児獲得率との関係 ②妊娠継続例と流産例の妊娠初期の血中P4値推移の違い ③P4腟剤の標準用量投与と高用量投与で臨床成績の違いについて当院の検討をもとに考察する。

Window of implantationは解明できたのか?〜子宮内膜日付診/Pinopodes/NCS/ERAを考察する〜

東口 篤司 先生 (札幌エンドメトリウムリサーチ)

ヒトのWOI(Window of implantation:着床の窓)については完全ではないが解明されつつある。子宮内膜日付診、Pinopodes、Nucleolar channel system(NCS)、Endometrial receptivity array(ERA)等を用いた検討が報告されてきたが、これらがWOIの指標となり得るのかについて考察する。

第62回 日本生殖医学会学術講演会・総会 セミナー記録集

Window of implantation & Progesterone supplementation

日時:
2017年11月17日(金)
会場:
海峡メッセ下関
座長:
京野 廣一先生(京野アートクリニック)
演者:
東口 篤司先生(札幌エンドメトリウムリサーチ)
蔵本 武志先生(蔵本ウイメンズクリニック)

第34回日本受精着床学会・学術総会 セミナー記録集

Mild stimulationの治療成績向上のためのポイント-排卵誘発から黄体補充まで-

日時:
2016年9月16日(金)
会場:
軽井沢プリンスウエスト
座長:
楢原 久司先生(大分大学医学部産科婦人科)
演者:
加藤 恵一先生(加藤レディスクリニック)

第33回日本受精着床学会・学術総会 セミナー記録集

生殖医療における生殖医療における天然型プロゲステロン製剤の新たな可能性-子宮内膜の研究データを基に-

日時:
2015年11月27日(金)
会場:
東京ファッションタウンビル(TFTビル)
座長:
田中 温 先生(セントマザー産婦人科医院)
演者:
黒田 恵司先生(順天堂大学 産婦人科)

2014年12月に本邦初となるプロゲステロン腟錠(製品名:ルティナス®腟錠100mg)が上市されたことで、プロゲステロン製剤に対する関心が高まっている。本セミナーでは田中温先生のご司会の下、黒田恵司先生より子宮内膜の研究データを基に、子宮内膜脱落膜細胞の機能、コルチコステロイドシグナル、着床障害および習慣流産に対する治療戦略について概説いただき、それらの報告から期待される天然型プロゲステロン製剤の生殖医療における新たな可能性についてご講演頂いた。

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