ミニリンメルト

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有効性:夜尿症

夜尿症に対する国内第Ⅲ相試験1)

「尿浸透圧低下型」*夜尿症に対し、ミニリンメルト投与第3-4週の14日間あたりの夜尿日数は、投与直前14日間あたりの夜尿日数(ベースライン期)に比べ、ミニリンメルトで3.3日、プラセボで1.5日の減少が認められたことから、ミニリンメルトはプラセボに比べ有意に夜尿日数を減少させることが確認されました(p=0.009、ANCOVA)。

*「尿浸透圧低下型」夜尿症の診断基準
夜尿の見られた翌朝起床時の平均尿浸透圧が800mOsm/L以下あるいは平均尿比重が1.022以下の夜尿症

投与第3~4週の14日間あたりの夜尿日数の減少量[主要評価項目]

投与第3~4週の14日間あたりの夜尿日数の減少量[主要評価項目]

[ミニリンメルト投与群において、診断が腎性尿崩症に変更された1例を有効性解析対象から除外]

各治療期における夜尿日数[副次評価項目]

各治療期における夜尿日数[副次評価項目] 平均±標準偏差

【目的】
小児の夜尿症患者におけるミニリンメルトの有効性と安全性を検討した。
【対象】
「尿浸透圧低下型」夜尿症症例(年齢8.1±1.5歳[平均±標準偏差]、年齢範囲6-11歳)89例
【試験方法】
プラセボを対照とする漸増法で、ミニリンメルト1日1回就寝前に120μgを2週間経口投与、十分な効果が認められた場合は同用量を更に2週間継続し、十分な効果が認められない場合は240μg(又はプラセボ)を2週間投与した。
【主要評価項目】
ベースライン期(経鼻製剤投与時)からの投与第3-4週の14日間あたりの夜尿日数減少量
【副次評価項目】
ベースライン期からの投与第1-2週の夜尿日数減少量等、有害事象の発現率及び種類等
【解析計画】
夜尿日数の差を従属変数、性別、年齢、ベースライン期の夜尿日数、薬剤を独立変数として、ANCOVAにより解析した。夜尿日数のベースラインからの変化に関するWilcoxonの2標順位和検定によるノンパラメトリック解析、Student-t検定による平均値の比較を行った。
【サブグループ解析】
24時間尿量、尿浸透圧、尿比重の変化を成人と小児に分けて解析を実施した。
【安全性】
有害事象の発現率はミニリンメルト40.0%(18/45例)、プラセボ31.8%(14/44例)であった。副作用の発現率はミニリンメルト45例中1例(2.2%)、プラセボでは44例中2例に発現した。ミニリンメルトを投与した1例に発現した副作用は、腹痛及び倦怠感であった[軽度]。

用量反応探索試験(二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験)2)(海外データ)

ミニリンメルトの夜尿症に対する用法用量は、「120μgから投与開始し、効果不十分な場合に240μgに増量できる」です。
ミニリンメルト60μg群では効果持続時間が短く、用量の増加に伴って効果持続時間は延長しました。また、240μgを超える用量では効果持続時間の延長の程度は限られ、高用量群(240、360、480μg/日群)において尿量及び尿浸透圧は下図の通りであったことから、最大効果に達したことが示唆されました。

利尿の推移*[主要評価項目]

利尿の推移[主要評価項目]

*クレアチニンで補正

尿浸透圧の推移[主要評価項目]

尿浸透圧の推移[主要評価項目]
Copyright 2006 Wiley. Used with permission from Vande Walle JG, A new fast-melting oral formulation of desmopressin: a pharmacodynamic study in children with primary nocturnal enuresis, 97,603-609,BJU Int, John Wiley & Sons.
【目的】
ミニリンメルトの用量別薬力学を検討する。
【対象】
夜尿日数が平均週3日以上の一次性夜尿を有する6〜12歳の小児症例84例(海外)
【試験方法】
本剤の各用量(30、60、120、240、360、480μg)、プラセボのいずれかを投与する7群に無作為に割り付けた。内因性バソプレシンの抑制状態で薬力学的特性を評価するため、体重の1.5%の水分摂取後、排尿量と同量水分を摂取させ水分過剰状態とし、利尿0.13mL/min/kgを超えた時点で本剤又はプラセボを服用した。
【主要評価項目】
抗利尿作用(尿浸透圧125、200、400mOsm/kgの3ポイントをカットオフ値とした)の効果持続時間、尿量、尿浸透圧
【副次評価項目】
夜尿日数のベースライン期からの変動、薬物動態、有害事象発現率、臨床検査値変動
【解析計画】
抗利尿作用のカットオフポイントを切った患者をプロットしKaplan-Meier法にて算出した。
【安全性】
15例24件に有害事象、4例7件に副作用が認められ、内重篤な2件は投与後29時間まで抗利尿作用が継続(利尿0.13mL/min/kg以下)し、フロセミド20mg投与により正常化した。
  1. 横谷 進, Prog Med. 2013;33:2445-2454.[承認時評価資料][フェリング・ファーマ依頼実施試験]
  2. Vande Walle JG .et al.,BJI Int.2006;97(3):603-609[承認時評価資料]