アラーム療法について
作用機序 | 作用機序については完全には解明されていないが、覚醒反応を促すこと、睡眠中の畜尿量が増大して治ることは内外の報告から明らかになっています。 1) | ||||||
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使い方 | 下着に着けたセンサーが水分を検知するとアラームが鳴る仕組みで、アラーム鳴動によって就寝中の夜尿に気づかせ、トイレに行く、我慢できるようにするなどで夜尿に繋がらないようにする方法です。 | ||||||
夜尿症診療ガイドラインでの位置づけ |
CQ12 夜尿症の診療においてアラーム療法は推奨されるか 1)
推奨の強さ 2)
1:強く推奨する、2:弱く推奨する(提案する) 推奨決定のための、アウトカム全般のエビデンスの強さ 2) A(強):効果の推定値に強く確信がある、B(中):効果の推定値に中程度の確信がある、C(弱):効果の推定値に対する確信は限定的である、D(とても弱い):効果の推定値がほとんど確信できない |
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治療について | 生活指導や行動療法で夜尿が改善しない場合の第一選択のひとつです。 夜尿の回数が週1~2回よりも、3回以上の場合に効果が高い 3)とされています。 鳴動時に患者が起きない場合は覚醒させる必要があるため、家族の協力が必須であり、治療意欲が十分にある患者と家族が望ましいと考えられています。 最低14日間連続で使用し、夜尿がみられなくなるまでの期間は約12~16週間 4)とされており、根気よく毎日行うことが必要です。 3か月実施しても効果がみられない場合は、別の治療法を考慮 5)します。 |
※日本ではアラーム療法は保険診療として認められておらず、自費扱いとなります。
出典:
1)日本夜尿症学会 編:夜尿症診断ガイドライン2016. p.88,診断と治療社,2016
2) 小島原典子・中山健夫・森實敏夫・山口直人・吉田雅博編集.Minds 診療ガイドライン作成マニュアル.Ver.2.0.公益財団法人日本医療機能評価機構 EBM 医療情報部.2016.
3)金子一成:小児科医が知っておきたい夜尿症のみかた.南山堂,p43,2018
4)西美和:小児科 54(5): 639-645, 2013
5)河内明宏:夜尿症研究 14: 65-69, 2009