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弊社製品領域の最新情報を論文等から紹介しています。特定の薬剤/システムの処方/使用誘引あるいは企業の営利を企図するものではなく、
また国内での承認外の情報を一部含んでおりますがこれを推奨するものではありません。薬剤の使用にあたっては最新の電子化された添付文書をご参照ください。


新鮮胚移植を受ける女性では正常高値血圧でさえも生産率に影響する
Even high normal blood pressure affects live birth rate in women undergoing fresh embryo transfer

Chen H, Zhang X, Cai S, Li J, Tang S, Hocher CF, Rösing B, Hu L, Lin G, Gong F, Krämer BK, Hocher B
Hum Reprod 2022年 37巻 11号 2578〜2588

ART による妊娠中の高血圧は有害妊娠転帰と関連することが知られているが、正常範囲内の高い血圧がART に及ぼす影響は明らかにされていない。本研究では、2017年1月~2018年12月に中国の1施設でIVF/ICSI と新鮮胚移植を初めて施行する女性2,418例を対象とした前方視的観察コホート研究を行い、正常範囲内での血圧の違いが妊娠転帰に及ぼす影響を検討した。血圧は初診時に測定した。ショート法、ロング法、ウルトラロング法を用い、調節卵巣刺激としてrFSH、トリガーとしてrhCGを投与した。採卵後から黄体補充を行い、IVF/ICSI 後のday 3またはday 5に新鮮胚移植を施行した。連続変数の比較にはKruskal-Wallis 検定またはANOVA を用いた。生産に至った1,487例(平均29.1±3.40歳)は、至らなかった931例(29.6±3.84歳)と比べ、平均収縮期血圧(SBP)(114.1±9.48 vs 115.4±9.80mmHg、p= 0.001)、平均拡張期血圧(DBP)(74.5 ± 7.50 vs75.3±7.34mmHg、p =0.006)、平均動脈圧(87.7±7.50 vs 88.7±7.48mmHg、p <0.01)が有意に低かった。年齢、月経周期、SBP、DBP、赤血球沈降速度を考慮した多変量ロジスティック回帰分析の結果、主要評価項目の生産率はSBP(オッズ比0.987、95%信頼区間0.979~0.996、p = 0.004)、DBP(0.986、0.975~0.998、p =0.016)と有意な負の関連を示した。また、臨床妊娠率はSBP と有意な負の関連を示し(0.990、0.981~0.999、p = 0.033)、流産率はSBP(1.021、1.004~1.037、p = 0.013)、DBP(1.027、1.005~1.049、p =0.014)と有意な正の関連を示した。SBPとDBP は両方とも、生化学的妊娠率、着床率、異所性妊娠率と関連しなかった。以上の結果から、新鮮胚移植を受ける女性では、ベースライン時の血圧が正常範囲内であっても、若干の違いが生産率に影響を及ぼす可能性が示唆された。

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胚盤胞の形態学的パラメータと生産率および単胎児の出生体重との関連に対する胚盤胞凍結と生検の影響
The impact of blastocyst freezing and biopsy on the association of blastocyst morphological parameters with live birth and singleton birthweight

Wang X, Zhang S, Gu Y, Ma S, Peng Y, Gong F, Tan H, Lin G
Fertil Steril 2023年 119巻 1号 56〜66

胚盤胞の3つの形態学的パラメータである胞胚腔の広がり、栄養外胚葉(TE)と内細胞塊(ICM)の形態は、生産率および出生体重との関連が報告されているが、一致した結果は得られていない。本研究では、これらの関連に対する胚盤胞凍結および生検の影響を検討するため、2014年1月~2019年8月に中国の1施設で施行された単一胚盤胞移植28,515サイクルを対象とする後方視的研究を行った。アゴニスト法またはアンタゴニスト法を用いた調節卵巣刺激後、トリガーとしてhCG 5,000~10,000IUを投与した。IVF/ICSI を施行後、day 5またはday 6にガードナー分類で胚盤胞を評価し、新鮮胚移植に用いる1個を除き、移植可能な胚盤胞を凍結保存した。生検を行う場合は、day 3にレーザーを用いて透明帯を約25μ m 切開し、day 5またはday 6に評価してから生検を行った。day 3で凍結した分割胚は、融解後に培養し、day 5またはday 6に評価した。解析対象の生検は8,540サイクル、凍結胚盤胞は7,349サイクル、凍結分割胚は7,907サイクル、新鮮胚盤胞は4,719サイクルであった。年齢、BMI、治療サイクル数、不妊期間、胞状卵胞数、AMH、不妊原因、胚移植前の子宮内膜厚、子宮内膜調整法、卵巣刺激法で調整した多変量ロジスティック回帰分析の結果、生検を行った胚盤胞のうちday 6胚盤胞移植では3つの形態学的パラメータが生産率と有意に関連した(p ≦0.001)。凍結胚盤胞、凍結分割胚、新鮮胚盤胞では同様の結果が得られ、day 5胚盤胞移植ではTE およびICMが生産率と有意に関連し(p ≦0.029)、day 6胚盤胞移植ではTE のみが生産率と有意に関連した(p =0.000)。また、在胎期間と性別で調整した単胎児の出生体重のzスコアによる多重線形回帰分析の結果、生検を行った胚盤胞のうちday 6胚盤胞移植では胞胚腔の広がりが出生体重と関連し、TE のグレードが出生体重と負の相関を示した。凍結胚盤胞において、day 6胚盤胞移植ではTE のグレードB と比べてグレードC の出生体重のz スコアが高かった(β係数0.12、95%信頼区間0.01~0.23)。以上の結果から、胚盤胞の形態学的パラメータと生産率との関連は生検の影響を受ける可能性があり、出生体重との関連は胚盤胞凍結や生検の影響を受ける可能性があることが示唆された。

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母親の多嚢胞性卵巣症候群と児の思春期の発達:population-basedコホート研究
Maternal polycystic ovarian syndrome and pubertal development in daughters and sons: a population-based cohort study

Lunddorf LLH, Arendt LH, Ernst A, Brix N, Knudsen UB, Olsen J, Ramlau-Hansen CH
Hum Reprod 2022年 37巻 11号 2623〜2634

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を合併した妊婦では、妊娠予後が悪いだけでなく、高アンドロゲン血症による胎児への影響が示唆されている。本研究では、母親のPCOS が児の思春期の発達に及ぼす影響を検討するため、2000~2003年にデンマークで生まれた単胎児とその母親のうち、Danish National Birth Cohort Puberty Cohort に登録され、思春期徴候の情報が得られた15,596組を対象とするpopulation-based コホート研究を行った。自己報告に基づいて母親をPCOS 群251例、稀発月経群134例、その他の月経異常群2,411例、月経異常のない対照群12,800例に分けた。児に対しては、11歳時から6ヵ月毎にweb 質問票を用いて思春期の発達に関する調査を行った。主要評価項目として、思春期徴候が発来した年齢の平均差をHuber-White ロバスト分散推定により評価し、各徴候が発来した年齢の調整平均差を区間打ち切り回帰モデルにより評価した。PCOS群の女児は、対照群の女児と比べ、全体的な思春期徴候の発来が3.3ヵ月早く(95%信頼区間 -6.3~-0.4)、副腎皮質思春期徴候(恥毛、腋毛、ざ瘡)の発来が5.4ヵ月早かった(-8.7~-2.1)。乳房発育と初潮の発来時期についてはPCOS 群と対照群の女児で有意差がみられなかった。また、母親の稀発月経とその他の月経異常は、女児の思春期の発達と関連しなかった。一方、男児において、母親のPCOS、稀発月経、その他の月経異常は、思春期の発達と関連しなかった。以上の結果から、母親のPCOS は女児の副腎皮質思春期徴候の早期発来と関連することが示唆された。これが遺伝やエピジェネティクスによるものか、あるいは高アンドロゲン血症による出生前のプログラミングによるものかは明らかでないことから、今後さらに研究する必要がある。

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自然周期におけるプロゲステロン補充は凍結融解胚移植後の生産率を改善する-無作為化比較試験
Progesterone supplementation in natural cycles improves live birth rates after embryo transfer of frozen-thawed embryos - a randomized controlled trial

Wånggren K, Dahlgren Granbom M, lliadis SI, Gudmundsson J, Stavreus-Evers A
Hum Reprod 2022年 37巻 10号 2366〜2374

黄体補充としてのプロゲステロン(P4)経腟投与の有益性は、個々の無作為化比較試験や後方視的研究で異なり、2件のメタアナリシスにおいて凍結融解胚移植後の生産率の改善が示されたが、大規模無作為化比較試験が必要とされている。本研究では、2013年2月~2018年5月にスウェーデンの2施設において自然周期で凍結融解胚移植を受けた女性500例を対象とし、無作為化比較試験を行った。黄体補充群と対照群を1:1の比率で割り付け、黄体補充群にはP4腟錠100mg を1日2回、胚移植日(LH検査陽性の3~6日後)から妊娠8週目まで投与した。群間の比較には、Mann-Whitney Rank-Sum 検定およびStudent t 検定を用いた。解析対象の黄体補充群243例と対照群245例において、胚移植日の血清P4値を含む患者背景に有意差はみられず、胚移植時の年齢中央値は両群とも34.1歳であった。主要評価項目の生産率は、対照群の24.1%と比べ、黄体補充群で34.2%と有意に高かった(オッズ比1.635、95%信頼区間1.102~2.428、p =0.017)。また、黄体補充群は対照群と比べて妊娠率(42.8%vs 33.9%、1.465、1.012~2.108、p = 0.049)および臨床妊娠率(37.4% vs 28.6%、1.497、1.024~2.188、p =0.043)も有意に高かったが、生化学的妊娠率[12.5%(13/104例) vs 15.7%(13/83例)、0.769、0.336~1.763、p =0.671]および流産率[8.8%(8/91例) vs15.7%(11/70例)、0.517、0.196~1.364、p =0.22]に有意差はみられなかった。生産の成功例と不成功例の血清P4値を比較したところ、黄体補充群では37.6nmol/Lと36.7nmol/L(p =0.218)、対照群では40.5nmol/Lと36.2nmol/L(p =0.409)と有意差がみられなかった。血清P4値が29nmol/L 超と以下、10nmol/L 超と以下の女性に層別化した場合、両群とも生産率に層別群間で有意差がみられなかった。以上の結果から、自然周期におけるP4腟錠の補充は凍結融解胚移植後の生産率を有意に改善することが示唆された。

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母親の内分泌撹乱物質への職業性曝露と児の泌尿生殖器奇形
Maternal occupational exposure to endocrine-disrupting chemicals and urogenital anomalies in the offspring

Spinder N, Bergman JEH, van Tongeren M, Boezen HM, Kromhout H, de Walle HEK
Hum Reprod 2021年 37巻 1号 142〜151

母親の内分泌撹乱物質(EDC)への職業性曝露が児の尿道下裂のリスクを高める可能性が報告されている。しかし、妊娠初期の職業性曝露と先天性腎尿路異常(CAKUT)に関する研究は少なく、特定の物質との関連は明らかにされていない。本研究では、妊娠初期のEDC の職業性曝露と児のCAKUTの下位分類および尿道下裂との関連を検討するため、1997~2013 年にオランダで生まれた児のうち、European Concerted Action on Congenital Anomalies and Twins Northern Netherlands(Eurocat NNL)レジストリに登録された泌尿生殖器奇形の901例(CAKUT 530例、尿道下裂364例、尿路異常と尿道下裂の併発7例)と、同じ区域から抽出した先天性異常のない5,602例の症例対照研究を行った。泌尿生殖器奇形は男児の割合が70.2%と多く、その母親は対照と比べて分娩時の年齢およびBMI が低く、妊娠中の喫煙や飲酒が多く、葉酸の使用が少なく、妊孕性に問題を有する割合が多かった。職業別曝露表を用いて妊娠初期の状況を調べたところ、CAKUT の23.1%、尿道下裂の22.9%、対照の19.8%においてEDC への曝露が認められた。児の性別、出生年、母親の年齢、BMI、喫煙、飲酒、妊娠中の葉酸の使用で調整した多変量ロジスティック回帰分析の結果、EDC のうち、有機溶媒やアルキルフェノール化合物への曝露はCAKUT と関連し(調整オッズ比1.41、95%信頼区間1.01~1.97)、他の先天性異常を併う場合に関連がさらに強くなった(7.51、2.41~23.43)。フタル酸エステル、ベンゾフェノン類、パラベン類、シロキサン類への曝露もCAKUT と関連し(1.56、1.06~2.29)、その下位分類では集尿系異常(1.62、1.03~2.54)、複数の尿路異常併発(2.90、1.09~7.71)と強い関連を示した。一方、EDC 曝露と尿道下裂との関連はみられなかった。以上の結果から、女性とその雇用主および医療従事者は、妊娠初期の特定のEDC への曝露が児のCAKUT と関連するおそれがあることを認識しておく必要があると考えられた。

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卵胞容積に基づくfollicular output rateは成熟卵子数の予測を改善する:前方視的比較研究
Volume-based follicular output rate improves prediction of the number of mature oocytes: a prospective comparative study

Rodríguez-Fuentes A, Rouleau JP, Vásquez D, Hernández J, Naftolin F, Palumbo A
Fertil Steril 2022年 118巻 5号 885〜892

follicular output rate(FORT)は、排卵前卵胞数(PFC)÷胞状卵胞数(AFC)×100の式で算出され、卵巣反応指標として2011年に導入された。多くの研究では2~10mmの卵胞をAFC に含めているが、卵胞の形状が不規則であるため、二次元(2D)超音波検査による計測は不正確である。本研究では、卵胞径に基づくFORT(FORT–D)と卵胞容積に基づくFORT(FORT-V)による成熟卵子数の予測を比較するため、2018年5月~2021年9月にスペインの1施設において卵巣刺激を受けた女性215例(卵子提供者80例、IVF 患者135例)を対象とする前方視的観察研究を行った。ベースライン時に2D および三次元(3D)超音波検査によりAFC を計測した。全例にアンタゴニスト法を用いた卵巣刺激を行い、少なくとも2個の卵胞容積が2cc を超え、かつ0.7cc を超える卵胞の割合が70%になった時点でトリガーを投与した。平均径が16~22mm の卵胞または0.7cc を超える卵胞を排卵前卵胞と定義した。主要評価項目は成熟卵子の割合(mature oocyte output rate:MOOR)(M Ⅱ卵子数÷ AFC ×100)に対するFORT-V とFORT-D の差とした。3D 超音波検査によるFORT-V は、2D 超音波検査の手動計測によるFORT-D と比べて有意に高く、その差は卵子提供者で38(95%信頼区間32~45)、IVF 患者で15(3~43)であった。また、FORT-V は、自動計測によるFORT-D と比べて有意に高く、その差は卵子提供者で35(31~39)、IVF 患者で21(5~46)であった。FORT-D よりもFORT-V はMOOR に近い値を示し、FORT-V とMOOR との差は卵子提供者で10%(6%~14%)、IVF 患者で9%(5%~13%)であった。卵子提供者とIVF 患者の両方において、卵胞容積に基づくPFCは、自動計測によるAFC との間と、M Ⅱ卵子数との間にそれぞれ有意な直接的相関を示した(p <0.001)。以上の結果から、FORT-V はFORT-D よりも卵巣反応の判定に優れていることが示唆された。

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