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ART児の先天性心疾患:Committee of Nordic Assisted Reproductive Technology and Safety(CoNARTaS)による大規模コホート研究
Congenital heart defects in children born after assisted reproductive technology: a large cohort study from the Committee of Nordic Assisted Reproductive Technology and Safety (CoNARTaS)
Sargisian N, Petzold M, Furenäs E, Gissler M, Spangmose AL, Malchau Lauesgaard S, Opdahl S, Pinborg A, Henningsen AK, Westvik-Johari K, Rönö K, Bergh C, Wennerholm UB
The 40th Annual Meeting of the European Society of Human Reproduction and Embryology
Amsterdam, The Netherlands 7-10 July, 2024 2024年
ART 児は自然妊娠児と比べて先天異常のリスクが高いとされている。最も頻度が高い先天異常は先天性心疾患(CHDs)で、全ての主要な先天異常の約50%を占め、一般小児集団の約1~2% に認められている。ART 児25,856例に関する41件の研究やそのシステマティックレビューによると、ART 児はCHDs リスクが高かったが、特定のCHDs に関しては相反する結果が報告されている。本研究では、自然妊娠児と比べてART 児でCHDs が多いかを検討するため、デンマークで1994~2014年、フィンランドで1990~2014年、ノルウェーで1984~2015年、スウェーデンで1987~2015年に生まれた7,747,637例を対象とする北欧レジストリベースコホート研究を行った。このうち171,735例がART児であった。国際疾病分類(ICDversions 8、9、10)および欧州先天異常監視機構(EUROCAT)に基づき、デンマーク、フィンランド、スウェーデンでは出生前または生後1年以内、ノルウェーでは出生前または出生時にCHDs を診断した。主要なCHDs の発症率はART 群が1.84%(3,159例)、自然妊娠群が1.15%(86,824例)であった(調整オッズ比1.36、95%信頼区間1.31~1.41)。CHDs のリスクは、受精方法と関係なく、多胎妊娠で最も高かった。重症CHDs の発症率はART 群が0.35%(594例)、自然妊娠群が0.26%(19,375例)であった(1.30、1.20~1.42)。自然妊娠児と比べてART児でリスクが高かったCHDs として、円錐動脈幹異常、非円錐動脈幹異常、心室中隔欠損、心房中隔欠損などがみられた。なお、単胎児における主要なCHDsの発症率はART 群が1.62%(2,059例)、自然妊娠群が1.11%(18,539 例)(1.19、1.14~1.24)、重症CHDs の発症率はそれぞれ0.31%(399例)、0.25%(18,539例)(1.20、1.09~1.33)であり、ICSIとIVF、新鮮胚移植と凍結胚移植との比較において差はみられなかった。以上の結果から、主要なCHDs および重症CHDs はART と関連し、自然妊娠児と比べてART 児でリスクが高いと考えられた。
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