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弊社製品領域の最新情報を論文等から紹介しています。特定の薬剤/システムの処方/使用誘引あるいは企業の営利を企図するものではなく、
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NEW
産科と新生児の転帰に及ぼす着床前遺伝子検査の影響:
システマティックレビューとメタアナリシス
Impact of preimplantation genetic testing on obstetric and neonatal outcomes: a systematic review and meta-analysis

Hou W, Shi G, Ma Y, Liu Y, Lu M, Fan X, Sun Y
Fertil Steril 2021年 116巻 4号 990〜1000

着床前遺伝子検査(PGT)はARTの重要な一部となったが、ARTのなかで最も侵襲性の高い手技である。PGTが産科と新生児の転帰に及ぼす影響を検討するため、本研究では2020年12月までに報告されたPGTとIVF/ICSIの転帰に関する比較研究のシステマティックレビューと、そのうち19件(785,445例)を対象としたメタアナリシスを行った。女性をPGT群54,294例とIVF/ICSI群731,151例に分類した。解析の結果、PGT 群はIVF/ICSI群と比べて低出生体重(リスク比0.85、95%信頼区間0.75~0.98)、極低出生体重(VLBW)(0.52、0.33~0.81)、極早産(0.55、0.42~0.70)の発生率が低く、妊娠高血圧症候群(1.28、1.05~1.57)の発生率が高かった。その他の評価項目の出生体重、在胎期間、早産率、先天異常、性比、子宮内胎児発育遅延(IUGR)、帝王切開、妊娠糖尿病、前置胎盤、胎盤早期剥離、癒着胎盤、早産期前期破水の発生率には群間で有意差がみられなかった。サブグループ解析の結果、PGT群のうち胚盤胞生検を行った女性はIVF/ICSI 群と比べてVLBW の発生率が低かった(0.55、0.31~0.95)。また、凍結胚移植周期においてPGT群はIVF/ICSI群と比べてVLBW(0.55、0.31~0.97)、帝王切開(0.90、0.82~0.99)の発生率が低く、早産(1.10、1.02~1.18)、IUGR(1.21、1.06~1.38)の発生率が高かった。その他の評価項目にはサブグループ間で有意差がみられなかった(一部のp 値はZ 検定で推定した)。以上の結果から、PGTを実施しても、有害な産科転帰および新生児転帰のリスクは上昇しないことが示唆されたが、IUGRのリスク上昇についてはさらに研究する必要がある。

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NEW
原因不明不妊におけるIUI+調節性卵巣刺激とIVFの比較:
システマティックレビューとメタアナリシス
Intrauterine insemination + controlled ovarian hyperstimulation versus in vitro fertilisation in unexplained infertility:
a systematic review and meta‑analysis

Nandi A, Raja G, White D, Tarek ET
Arch Gynecol Obstet 2021年 

原因不明不妊の治療としてIUI+COHはIVFヘステップアップする前の治療として広く行われているが、1stラインの治療としては議論の的となっている。本研究では、原因不明不妊に対するIUI + COH(クロミフェンまたはletrozole、ゴナドトロピンの単剤投与または併用投与)とIVF の有効性を比較するため、1980年~2019年11月に発表された関連文献のシステマティックレビューと、無作為化比較試験8件のメタアナリシスを行った。原因不明不妊カップル1,619組(女性の年齢:18~43歳)のうち、754組にIUI + COH、865組にIVF をそれぞれ1~6サイクル行っていた。解析の結果、IVF 群はIUI + COH 群と比べて臨床妊娠率(相対リスク1.66、95%信頼区間1.02~2.70、カイ二乗検定 p <0.00001、I2=92%、7件)、生産率(1.53、1.01~2.32、カイ二乗検定 p<0.00001、I2=86%、7件)が有意に高かったが、多胎妊娠率(0.83、0.50~1.38、I2=0%、6件)、卵巣過剰刺激症候群の発現率(1.77、0.49~6.37、I2=0%、3件)に有意差はみられなかった。感度分析の結果、38歳未満の未治療女性の生産率は群間で有意差がみられなかったが(1.01、0.88~1.15、I2=0%、3件)、38歳以上の未治療女性の生産率はIUI+COH群と比べてIVF群で有意に高かった(2.15、1.16~4.00、Z 検定 p =0.02、1件)。以上の結果から、原因不明不妊の期間が短い38歳未満の未治療女性にはIVFの開始前にIUI+COHを3~6サイクル施行し、38歳以上の女性または原因不明不妊の期間が2年を超えた女性にはIVFを施行することが妥当であると考えられた。臨床診療での方針を決定するためには、標準治療を用い、予後因子および累積生産率を考慮した研究を行う必要がある。

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Poseidon基準で分類した高齢女性において低卵巣刺激法は従来法の代替となる:多施設後方視的コホート研究
Minimal ovarian stimulation is an alternative to conventional protocols for older women according to Poseidon's stratification: a retrospective multicenter cohort study

Cozzolino M, Cecchino GN, Bosch E, Garcia-Velasco JA, Garrido N
J Assist Reprod Genet 2021年 38巻 7号 1799〜1807

卵巣反応が低い女性を一括りに定義するBologna基準と異なり、年齢、AMH値、胞状卵胞数(AFC)から予測された卵巣反応によって患者を分類するPoseidon基準が近年提案された。本研究では、Poseidon基準で分類した高齢女性における低刺激法(mOS)と従来の調節卵巣刺激法(cOS)の有効性を比較するため、2014年1月~2018年10月にスペインでIVFを施行したPoseidon基準グループ2、4の女性2,002例を対象とする多施設後方視的観察コホート研究を行った。1,519例がPoseidon基準グループ2(≧35歳、AFC≧5個、AMH値≧1.2ng/mL)、483例がグループ4(≧35歳、AFC<5個、AMH値<1.2ng/mL)に分類された。GnRHアンタゴニスト法を用いてmOSまたはcOSを施行し、主席卵胞が17mmに到達した時点で、mOSではhCG 250μg、cOSではhCG 250μgまたはGnRHアゴニストのtriptorelin 0.2mgをトリガーとして投与した。採卵後、新鮮胚移植と黄体補充を行った。胚移植あたりの生産率は、Poseidon基準グループ2のmOSで26.3%(55/209サイクル)、cOSで28.1%(607/2,165サイクル)と有意差がみられず、グループ4でそれぞれ11.3%(32/283サイクル)、11.2%(44/394サイクル)と有意差がみられなかった。年齢、BMI、MⅡ卵子数、胚の個数、胚移植日、移植胚数、PGT-Aの実施、PGT-Aの実施日(5日、6日)、新鮮/凍結胚移植で補正したロジスティック回帰分析でも、両グループにおける胚移植あたりの生産率にmOSとcOSで有意差がみられなかった。しかし、採卵あたりの累積生産率はcOSに比べてmOSで有意に高かった(Fisherの正確検定Poseidon基準グループ2:p<0.001、グループ4:p=0.039)。以上の結果から、Poseidon基準グループ2、4の高齢女性のファーストライン治療として、mOSはcOSの代替となることが示唆された。

mOS;(minimal ovarian stimulation)
D3(または経口避妊薬の中止5日後)からクロミフェン50~100mg/dayを開始し、D6からゴナドトロピン(hMGまたはFSH 150 IU)を隔日投与。
cOS;(conventional ovarian stimulation)
D3(または経口避妊薬の中止5日後)からゴナドトロピン(rhFSH 200~300 IU+hMG 75 IU)を連日投与。

Poseidon基準  グループ1:<35歳、AFC ≥ 5個、AMH値 ≥ 1.2ng/mL
年齢が一致する正常卵巣反応例と比べて生産率が低い。
サブグループ1a:標準的卵巣刺激後の採卵数<4個
サブグループ1b:標準的卵巣刺激後の採卵数4~9個
グループ2:≥ 35歳、AFC ≥ 5個、AMH値 ≥ 1.2ng/mL
年齢が一致する正常卵巣反応例と比べて生産率が低い。
 サブグループ2a:標準的卵巣刺激後の採卵数<4個
 サブグループ2b:標準的卵巣刺激後の採卵数4~9個
グループ3:<35歳、AFC<5個、AMH値<1.2ng/mL
グループ4: ≥ 35歳、AFC<5個、AMH値<1.2ng/mL

Poseidon Group (Patient-Oriented Strategies Encompassing IndividualizeD Oocyte Number):Fertil Steril,105(6):1452–1453,2016



グループ2:≥ 35歳、AFC ≥ 5個、AMH値 ≥ 1.2ng/mL
年齢が一致する正常卵巣反応例と比べて生産率が低い。
 サブグループ2a:標準的卵巣刺激後の採卵数<4個
 サブグループ2b:標準的卵巣刺激後の採卵数4~9個
グループ3:<35歳、AFC<5個、AMH値<1.2ng/mL
グループ4: ≥ 35歳、AFC<5個、AMH値<1.2ng/mL


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ARTにおける卵胞発育、下垂体抑制、トリガー、黄体補充の最適化:Delphiコンセンサス
Optimising follicular development, pituitary suppression, triggering and luteal phase support during assisted reproductive technology: a delphi consensus

Orvieto R, Venetis CA, Fatemi HM, D'Hooghe T, Fischer R, Koloda Y, Horton M, Grynberg M, Longobardi S, Esteves SC, Sunkara SK, Li Y, Alviggi C
Front Endocrinol (Lausanne) 2021年 12巻 675670

実臨床の視点からみたARTの重要項目に対する専門家の意見を集め、Delphi法で合意に至った18項目のステートメントのうち主なものは以下のとおり。【卵胞発育およびゴナドトロピンによる卵巣刺激】ゴナドトロピンの分泌が正常な35歳未満の女性に対する卵巣刺激はrhFSHの単独投与で十分である。採卵数と生産率は強く関連し、新鮮/凍結胚移植周期の累積生産率と正の直線関係がある。rhFSHの各製剤はポリペプチド鎖は同一であるが、グリコシル化の違いが活性に影響する。内因性FSH/LHが低下する下垂体機能低下症に対してrhFSHとrhLHの併用はhMGと比べて妊娠率を改善し、費用対効果が高い。【下垂体抑制】GnRHアンタゴニスト法はGnRHアゴニストロング法と比べて生産率が同程度であるが、すべてのグレードの卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発現率およびキャンセル率が低い。【トリガー】新鮮胚移植周期ではhCGトリガーが標準治療である。LHピークのモニタリングまたはホルモン補充などと比べ、自然周期凍結胚移植におけるhCGトリガーの有効性は議論の余地がある。現時点のエビデンスからは、hCGトリガーと比べ、hCGとGnRHアゴニストを併用したトリガーでの妊娠率の高いことが支持されているが、さらなるエビデンスが必要である。OHSSの発現リスクが高い女性におけるトリガーには、GnRHアンタゴニスト法でのGnRHアゴニストトリガーが推奨される。【黄体補充】P4の経腟投与が黄体補充の標準治療である。黄体補充のP4にGnRHアゴニストを追加投与すると転帰が改善すると考えられ、最近は黄体補充のP4に追加して黄体期中期のGnRHアゴニストの投与が頻繁に導入されている(再投票の末に合意)。新鮮胚移植周期でトリガーとしてGnRHアゴニストを投与した場合、黄体補充のP4にLHを追加投与すると妊娠率が改善する。

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母体年齢が高い患者と低い患者におけるKIDScore Day 5を用いた継続妊娠転帰
および生産転帰の予測比較:単一凍結融解胚移植に関する後方視的大規模コホート研究
Comparing prediction of ongoing pregnancy and live birth outcomes in patients with advanced and younger maternal age patients using KIDScore™ day 5: a large-cohort retrospective study with single vitrified-warmed blastocyst transfer

Kato K, Ueno S, Berntsen J, Ito M, Shimazaki K, Uchiyama K, Okimura T
Reprod Biol Endocrinol 2021年 19巻 1号 98

KIDScore Day 5(KS-D5)version 3(Vitrolife, Sweden)は、大規模データに基づいて開発された胚移植後の胎児心拍を予測する形態動態モデルであり、移植胚の選択を補助するツールとしての有用性が報告されている。本研究では、KS-D5を用いた予測と母体年齢との関連を検討するため、2018年9月~2020年4月に施行した単一凍結融解胚移植(SVBT)2,486サイクルを対象とする後方視的解析を行った。全例に、低刺激法、トリガー(GnRHアゴニスト:buserelin)の鼻腔内投与を行った。採卵後、ICSIを施行し、胚盤胞のガラス化保存を行った。SVBTは自然周期の排卵から4.5~5日後に行った。母体年齢(35歳未満、35~37歳、38~40歳、41~42歳、43歳以上)、KS-D5スコアで分け、胎児心拍陽性率および生産率を評価した。すべての年齢層において、KS-D5スコアが高いほど、胎児心拍陽性率および生産率が有意に高かった(Wilcoxonの順位和検定P<0.05)。また、KS-D5の4群すべてにおいて、母体年齢が高いほど、胎児心拍陽性率および生産率が有意に低かった(Cochran-Armitageの傾向検定P<0.05)。KS-D5スコア、年齢、年齢2を共変量とした多重ロジスティック回帰分析では、KS-D5スコアと母体年齢に基づき、胎児心拍陽性の推定が可能であった。さらに、KS-D5による予測能をROC曲線下面積(AUC)で評価した結果、胎児心拍陽性の予測能に関するAUCは0.680であったが、母体年齢の上昇に伴って上昇し、41~42歳の0.673、43歳以上の0.737と比べて35歳未満で0.589と有意に低かった[DeLong検定(両側)P <0.05]。生産の予測能に関するAUCも0.681であったが、年齢の上昇に伴って上昇し、35歳未満の0.596、35~37歳の0.640、38~40歳の0.646、41~42歳の0.679と比べて43歳以上で0.768と有意に高かった[DeLong検定(両側)p <0.05]。以上の結果より、KS-D5と母体年齢を組み合わせると、胎児心拍陽性および生産をより正確に予測できると考えられた。

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コロナウイルス感染症のパンデミック中心地におけるSARS-CoV-2に対するユニバーサルPCR検査とART:New York City fertility centerにおけるスクリーニングと周期転帰
Universal SARS-CoV-2 polymerase chain reaction screening and assisted reproductive technology in a coronavirus disease 2019 pandemic epicenter: screening and cycle outcomes from a New York City fertility center

Shaw J, Tozour J, Blakemore JK, Grifo J
Fertil Steril 2021年 116巻 4号 980〜987

米国ニューヨーク市では、2020年2月29日にコロナウイルス感染症(COVID-19)の患者が初めて確認され、その後の爆発的な増加に伴い、同年3月23日に待機手術の延期がニューヨーク市長から発令された。しかし、不妊治療は時間の制約があり、パンデミックによる延期は患者のストレスや不安を増強すると考えられる。本研究では、New York City fertility centerにおいて2020年6月17日から開始した安全プログラムの有効性およびCOVID-19陽性率を検討するため、2019年6月17日~2021年2月28日に当施設で施行した調節卵巣刺激を対象とする後方視的コホート研究を行った。安全プログラムとして、採卵前5日以内のSARS-CoV-2に対するPCR検査、COVID-19症状のスクリーニング、検温を実施した。統計解析ではMann–WhitneyのU検定、Fisherの正確検定、Pearsonのカイ2乗検定を用いた。パンデミック前(2019年6月17日~2020年2月28日)と比較したところ、パンデミック中(2020年6月17日~2021年2月28日)の調節卵巣刺激は有意に多く(1,693サイクル vs 1,352サイクル、p=0.02)、キャンセル率は有意に低かった(6% vs 8%、p=0.01)。パンデミック中に調節卵巣刺激を受けた患者のCOVID-19陽性者数は7例(0.4%)で、このうち採卵前に陽性が判明した6例が治療をキャンセルした。周期転帰の採卵数中央値(13個 vs 14個、p=0.30)、ガラス化保存MⅡ卵子数中央値(12個 vs 11個、p=0.35)、ガラス化保存胚盤胞数中央値(4.0個 vs 3.0個、p=0.63)、移植または凍結保存が可能な胚盤胞率の中央値(58% vs 57%、p=0.74)、新鮮胚移植周期の割合(4.2% vs 5.1%、p=0.33)などはパンデミック前と比べて有意な変化がみられなかった。なお、ニューヨーク市のCOVID-19陽性率が急増した期間は、当施設の陽性例の発生頻度が高かった。以上の結果から、PCR検査を頻繁に行い、安全対策を講じることにより、パンデミック中もARTを施行できることが示唆された。

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排卵誘発剤を投与した不妊女性における乳癌のリスク:システマティックレビューとメタアナリシス
Risk of breast cancer in women treated with ovarian stimulation drugs for infertility: a systematic review and meta-analysis

Beebeejaun Y, Athithan A, Copeland TP, Kamath MS, Sarris I, Sunkara SK
Fertil Steril 2021年 116巻 1号 198〜207

数十年にわたり不妊治療薬と乳癌リスクとの関連が研究されてきたが、結論は得られていない。本研究では、排卵誘発剤の使用と乳癌リスクとの関連を評価するため、1990年~2020年1月に発表された文献のシステマティックレビューと、このうち20件の研究(前方視的コホート研究10件、後方視的コホート研究5件、症例対照研究5件)のメタアナリシスを行った。20件中18件が追跡期間を報告しており、平均追跡期間は27.1年であった。ランダム効果モデルを用いて解析した。クロミフェンを投与した不妊女性は、投与しなかった一般集団の女性(10件の解析、オッズ比1.03、95%信頼区間0.72~1.48、I2=91.37%)、投与しなかった不妊女性(9件の解析、1.04、0.70~1.54、I2=93.38%)と比べ、乳癌リスクの有意な上昇を示さなかった(計19件の解析、1.03、0.80~1.34、I2=92.36%)。ゴナドトロピンを投与した不妊女性は、投与しなかった一般集団の女性(7件の解析、1.07、0.78~1.46、I2=57.98%)、投与しなかった不妊女性(7件の解析、1.13、0.75~1.71、I2=80.05%)と比べ、乳癌リスクの有意な上昇を示さなかった(計14件の解析、1.07、0.83~1.37、I2=72.38%)。クロミフェンとゴナドトロピンを投与した不妊女性は、投与しなかった一般集団の女性(4件の解析、0.87、0.29~2.59、I2=94.57%)、投与しなかった不妊女性(4件の解析、0.92、0.61~1.40、I2=21.06%)と比べ、乳癌リスクの有意な上昇を示さなかった(計8件の解析、0.92、0.52~1.60、I2=85.29%)。以上の結果から、不妊女性におけるクロミフェンおよびゴナドトロピンの使用は乳癌リスクの上昇と関連しないことが示された。

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日本人のIVF/ICSI患者を対象としたホリトロピン デルタによる調節卵巣刺激の無作為化評価者盲検AMH層別化用量反応試験
Randomized, assessor-blind, antimüllerian hormone-stratified, dose-response trial in Japanese in vitro fertilization/intracytoplasmic sperm injection patients undergoing controlled ovarian stimulation with follitropin delta

Ishihara O, Klein BM, Arce JC, Japanese Follitropin Delta Phase 2 Trial Group
Fertil Steril 2021年 115巻 6号 1478〜1486

ヒト細胞株で発現させたrhFSHのホリトロピン デルタは、CHO細胞で発現させたrFSHと比べてシアル酸の含量が多いため、クリアランスが低く、半減期が長い。主に白人女性を対象とした臨床試験においてホリトロピン デルタの用量と卵巣反応との有意な関連が報告されている。本研究では、日本人女性におけるホリトロピン デルタの用量反応を評価するため、2014年12月~2015年12月に日本の10施設においてIVF/ICSIを施行する女性158例(20~39歳)を対象とした第2相評価者盲検並行群間無作為化比較試験を行った。スクリーニング時のAMH値(5.0~14.9pmol/L、15.0~44.9pmol/L)で層別化した上で女性を4群に無作為に割り付けた。GnRHアンタゴニスト法を用い、day 2、3から調節卵巣刺激としてホリトロピン デルタ 6、9、12μg/日をそれぞれ37例、40例、40例に、ホリトロピン ベータ150IU/日を41例(対照群)に皮下投与した。3個以上の卵胞が17mm以上に到達した時点でhCG 5,000IUを投与した。採卵後、IVF/ICSIを施行し、1個の胚盤胞を移植した。黄体補充にはプロゲステロン腟錠100mgを1日3回投与した。主要評価項目の平均採卵数は、ホリトロピン デルタ 6、9、12μg群、対照群でそれぞれ7.0個、9.1個、11.6個、11.0個であり、ホリトロピン デルタの用量と有意に関連した(p<0.001)。AMH値が低い56例、高い102例に分けて解析した場合も、採卵数についてホリトロピン デルタの用量依存性が認められた。また、卵巣刺激終了時の血清E2値、血清インヒビンA値、血清P4値についても、ホリトロピン デルタの用量依存性が認められた。なお、ホリトロピン デルタ 6、9、12μg群における開始周期あたりの臨床妊娠率(FHB)は、それぞれ19%、20%、25%、トリガー投与後9日以内の中等~重度卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発現率は、それぞれ8%、8%、13%であった。以上の結果から、日本人女性においてもホリトロピン デルタの用量と卵巣反応に有意な正の用量依存性が示された。

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ARTの調節卵巣刺激時における血栓形成促進の指標
Prothrombotic biomarkers during controlled ovarian stimulation for assisted reproductive techniques

Streuli I, Casini A, Benard J, Poncet A, Fontana P, Vulliemoz N, Hugon-Rodin J
The 37th Virtual Annual Meeting of the European Society of Human Reproduction and Embryology Virtual Annual Meeting 26 June-1 July, 2021 2021年 

調節卵巣刺激は、E2値の非生理的上昇、凝固亢進状態、静脈血栓症のリスク上昇と関連するが、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクはプロトコールやトリガーによって異なることが知られている。本研究では、アンタゴニスト法とロングアゴニスト法における血液凝固指標の変化を比較するため、2017~2019年にスイスのジュネーブとローザンヌの大学病院で調節卵巣刺激を受けた不妊女性64例を対象とする前方視的観察コホート研究を行った。OHSSリスクがない24例(平均37.8歳、第1群)はアゴニスト法でhCGをトリガーとした。OHSSのリスクがある女性のうち、16例(平均35.9歳、第2群)はアンタゴニスト法でhCG をトリガーとし、24例(平均34歳、第3群)はアンタゴニスト法でGnRH アゴニストをトリガーとした。AMH値、AFC、MⅡ卵子数、採卵数は第1群で有意に低かった(p≦0.001)。多重回帰分析の結果、E2値は第3群ではトリガー投与日に有意に高く、トリガー投与7日後に有意に低かった(経時的変化は群間で有意に異なっていた:p<0.001)。内因性トロンビン活性の平均値は、卵巣刺激前には各群で同程度であり、トリガー投与日にはすべての群で卵巣刺激前に比し有意な増加が認められた(p=0.013)。ただし、内因性トロンビン活性の経時的な変化は群間で有意に異なり、第3群では卵巣刺激前とトリガー投与7日後の差がもっとも小さかった。また、すべての群においてプロテインCとプロテインSの測定値には変動を認めなかったが、D- ダイマー、フィブリノーゲン、第Ⅷ因子はトリガー投与日とその7日後に上昇していた。以上の結果から、アンタゴニスト法でGnRHアゴニストをトリガーとする場合よりも、アゴニスト法またはアンタゴニスト法でhCGをトリガーとする場合は凝固亢進の程度が強く、また持続することが示された。

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モザイク胚由来の栄養外胚葉細胞が示した転写レベルでの胚の発生能
What trophectoderm cells from mosaic embryos tell us about embryonic competence at the transcriptional level

Martin A, Mercader A, Insua F, Escrich L, Grau N, Tejera A, Mifsud A, Pellicer A, De los Santos MJ
The 37th Virtual Annual Meeting of the European Society of Human Reproduction and Embryology Virtual Annual Meeting 26 June-1 July, 2021 2021年 

PGT-A(Preimplantation genetic testing for aneuploidy、着床前胚染色体異数性検査)でモザイク胚に分類された胚盤胞は、euploid胚盤胞と比べ、着床率が低く、流産率が高いが、生まれてくる児は健康である。PGT-Aの結果にはどの程度のアーティファクトが含まれるのか、モザイク胚も正常な妊娠に至る能力があるのかを検討するため、本研究では2018年10月~2019年11月にスペインでPGT-Aを受けた胚盤胞(euploid胚4個、低度モザイク胚5個、高度モザイク胚4個、aneuploid胚6個)を対象とする前方視的研究を行い、栄養外胚葉の転写レベルを比較した。モザイクの程度は、次世代シークエンサーを用いて解析し、30%以上50%未満を低度、50%以上70%未満を高度とした。euploid胚と比較して、転写レベルが異なる遺伝子の個数は、低度モザイク胚で15個、高度モザイク胚で20個、aneuploid胚で64個であった。KEGG(K yoto Encyclopedia of Genes and Genomes)とGO(Gene Ontology)に基づき、aneuploid胚において影響を受けた遺伝子経路を解析した結果、核ゲノムとミトコンドリアゲノムの処理と統合性の維持に直接関与する115の経路が有意に下方制御されており、染色体同一性の異常を反映していると考えられた。高度モザイク胚と低度モザイク胚は、転写レベルでの同等性が示され、euploid胚と比較して23の経路が有意に下方制御されていた。影響を受けた主な経路は、有糸分裂時の姉妹染色分体の分離、NIK NF-κB活性、アポトーシス制御、蛋白質・脂肪酸・炭水化物・ステロイドホルモンの生合成と代謝の関連経路であった。以上の結果から、低度と高度モザイク胚は転写レベルでは同等であり、euploidとaneuploidの間に位置し、細胞増殖やアポトーシスなどの多様なメカニズムを介して生存を制御している可能性が考えられた。

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