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弊社製品領域の最新情報を論文等から紹介しています。特定の薬剤/システムの処方/使用誘因あるいは企業の営利を企図するものではなく、
また国内での承認外の情報を一部含んでおりますがこれを推奨するものではありません。薬剤の使用にあたっては最新の添付文書をご参照ください。


NEW
IUI周期の調節卵巣刺激として適切なFSH開始投与量を選択しているか?女性の年齢と卵巣予備能指標に基づくノモグラムの適用可能性
Are we choosing the correct FSH starting dose during controlled ovarian stimulation for intrauterine insemination cycles? potential application of a nomogram based on woman's age and markers of ovarian reserve

Paola RD, Garzon S, Giuliani S, Laganà AS, Noventa M, Parissone F, Zorzi C, Raffaelli R, Ghezzi F, Franchi M, Zaffagnini S
Arch Gynecol Obstet 2018年 298巻 5号 1029〜1035

AMH値に基づく調節卵巣刺激の個別化により、過剰反応やIVF周期のキャンセルが減少したと報告されている。本研究では、IUI周期のFSH開始投与量を個別化するノモグラムを検討するため、2015年1月~2017年5月にイタリアの1施設で、調節卵巣刺激後にIUIを施行した女性179例(中央値35.0歳)の346サイクルを対象とする後方視的観察研究を行った。年齢、体重、AFC、AMH値、Day3のFSH値を考慮し、医師の経験に基づいてゴナドトロピン投与量を決定した。卵胞が16mm以上に到達した時点でトリガーのhCG 5,000IUを投与し、34~36時間後にIUIを施行した。主要評価項目は16mm以上の卵胞数とした。使用されたゴナドトロピンの内訳は、高純度FSHが48.4%、hMGが26.1%、rFSHが25.5%であった。ゴナドトロピン開始投与量は、IUI周期の59.9%が75IUであった。AMH値、FSH値、年齢に基づくノモグラムを用いてFSH開始投与量を算出したところ、IUI周期の約半数が58.3~75IUとなり、全般的に処方量よりも有意に少なかった。ノモグラムで算出したFSH開始投与量が処方量よりも多かったのは54サイクル(14.8%)であった。ゴナドトロピンを減量した22サイクル中18サイクル(81.8%)、および16mm以上の卵胞が2個を超えた過剰反応の37サイクル中18サイクル(48.8%)は、ノモグラムで算出したFSH開始投与量が処方量よりも少なかった。反対に、ゴナドトロピンを増量した17サイクル中11サイクル(64.7%)、および16mm以上の卵胞が0個の低反応の15サイクル中15サイクル(100%)においても、ノモグラムで算出したFSH開始投与量が処方量よりも少なかった。低反応の15サイクルの年齢中央値は30歳、AMH中央値は5.62ng/mLであり、9サイクル(60%)が多嚢胞性卵巣症候群であった。以上の結果から、卵巣予備能指標に基づくノモグラムは、卵巣反応が高い女性のIUI周期におけるFSH開始投与量の個別化に有用であると考えられた。

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NEW
IVF/ICSI周期のFSH開始投与量を個別化するための卵巣予備能指標に基づく予測法
A predictive formula for selecting individual FSH starting dose based on ovarian reserve markers in IVF/ICSI cycles

Zhu M, Wang S, Yi S, Huang X, Meng J, Chen L, Sun H, Zhou J
Arch Gynecol Obstet 2019年 300巻 2号 441〜446

外因性FSH に対する卵巣反応の予測において、卵巣予備能指標のAMH 値とAFC が優れた予測因子とされている。本研究では、患者の特性や卵巣予備能指標に基づくFSH 開始投与量の予測法を検討するため、2015年1月~2016年12月に中国の1施設でIVF/ICSI を施行した女性931例(29.73±4.34歳)を対象とする後方視的観察研究を行った。治療前の卵胞期初期にAMH 値と4~7mmのAFC を測定した。医師の経験に基づき、全例にロング法にてrFSH を投与し、経腟超音波検査所見とE2値に応じて投与量を調節した。2~3個の卵胞が18mm 以上に到達した時点でトリガーのhCG 5,000~10,000IU を投与した。採卵数が4~14個の卵巣反応が正常な673例を解析対象とした多重線形回帰分析の結果、年齢、AMH 値、AFC がFSH 開始投与量と有意に関連した。これら3つの変数を含めたモデルでは、FSH に対する卵巣反応の変動の57.2%を説明できた。FSH 開始投与量の経験値と予測値の差が≧37.5IUでは、step-downプロトコールの実施率が46.88%(90/192 例)、≦ - 37.5IU ではstep-upプロトコールの実施率が57.92%(117/202例)と高く、-37.5IU<~<37.5IUではstep-down プロトコールの実施率が30.78%(165/536例)、step-up プロトコールの実施率が40.11%(215/536 例)であった。また、2015年4月~2016年12月に中国の別の1施設でIVF を施行した750例(29.30±3.99歳)を検証コホートとして解析したところ、FSH 開始投与量の経験値と予測値の差が≧ 37.5IU では、採卵数15 個以上の女性の割合が64.40%(114/177例)、≦-37.5IUでは採卵数7個以下の女性の割合が22.5%(38/169例)、-37.5IU<~<37.5IUでは、採卵数8~14個の女性の割合が46.5%(188/404例)であった。以上の結果から、年齢、AMH 値、AFC に基づいてFSH開始投与量を予測できる可能性が示された。

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IVF/ICSI治療のFSH 個別化投与の効果は女性の年齢や体重に応じて変化するか? OPTIMIST 試験の二次解析
Do female age and body weight modify the effect of individualized FSH dosing in IVF/ICSI treatment? a secondary analysis of the OPTIMIST trial

Leijdekkers JA, van Tilborg TC, Torrance HL, Oudshoorn SC, Brinkhuis EA, Koks CAM, Lambalk CB, de Bruin JP, Fleischer K, Mochtar MH, Kuchenbecker WKH, Laven JSE, Mol BWJ, Broekmans FJM, Eijkemans MJC, OPTIMIST study group
Acta Obstet Gynecol Scand 2019年 98巻 10号 1332〜1340

IVF/ICSI においてAFC に基づくFSH 個別化投与と標準治療の生産率に差がないことが、無作為化比較試験(OPTIMIST)で報告されている。一方、FSH 個別化投与の効果には、女性の年齢や体重による個人差があると考えられる。本研究では、OPTIMIST 試験の二次解析を行い、FSH 個別化投与の効果に対する年齢と体重の影響を検討した。IVF/ICSI を初めて施行した44歳未満の女性1,515例のうち、AFC で予測した卵巣反応が正常な483例を除く1,032 例(AFC0~7 個:234 例、8~10 個:277 例、15個超:521例)を解析対象とした。FSH 投与量は、標準治療が150IU/ 日、AFC に基づく個別化投与が450、225、100IU/ 日であった。主要評価項目は、新鮮胚移植または凍結胚移植の初回施行後の生産率、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクとした。ロジスティック回帰分析の結果、AFC が0~7個および8~10個の低反応の女性では、年齢や体重を考慮しても、生産率やOHSS リスクにFSH 個別化投与と標準治療で有意差はみられなかった。一方、AFC が15個を超える過剰反応の女性では、FSH 個別化投与での生産率と年齢に非線形の交互作用が認められ(p =0.02)、FSH 個別化投与は若年女性の生産率に負の影響を及ぼしたが、おおよそ32歳以上では負の影響が消失した。しかし、FSH 個別化投与では、標準治療と比べ、すべての年齢でOHSS リスクが低下し、特に若年女性でその効果が高かった。また、FSH 個別化投与でのOHSS リスクと体重に交互作用が認められ(p =0.02)、FSH の減量により正常または過体重の女性のOHSS リスクが低下したが、低体重の女性には有益性がなかった。以上の結果から、卵巣の過剰反応が予測される女性では、年齢と体重に応じてFSH 個別化投与の効果が変化することが示された。

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血清AMHと血清FSH:卵巣刺激周期の生産率と過剰反応の予測
-治療の個別化に対する意義
Serum anti-müllerian hormone and FSH: prediction of live birth and extremes of response in stimulated cycles--implications for individualization of therapy

Nelson SM, Yates RW, Fleming R
Hum Reprod 2007年 22巻 9号 2414〜2421

AMH 値は卵巣予備能を反映するが、生産率の予測能は明らかにされていない。本研究では、英国においてIVF/ICSI を初めて施行する連続症例の女性340例(中央値34.0歳)を対象とした大規模前方視的コホート研究を行い、調節卵巣刺激に対する卵巣反応および生産率に対するAMH 値の予測能を評価した。治療の1ヵ月前の卵胞期初期に採血し、AMH とFSH の基礎値を測定した。前周期のDay21からGnRH アゴニスト3.75mg を投与し、約2週後からゴナドトロピンの投与を開始した。FSH 開始投与量は、36歳未満が225IU/ 日、36歳超が300IU/ 日とした。E2値が200pg/mL 以上、3個の卵胞が17mm 以上に到達した時点でトリガーのhCG 6,500IU を投与した。採卵後、IVF/ICSI を施行し、新鮮胚移植または凍結胚移植を行った。卵巣反応の内訳は、正常が262例、採卵数0個の無反応が34例、2個以下の低反応が19例、21個以上の過剰反応が25例であった。全体の生産率は27.4%であった。ROC 解析の結果、AMH 値は年齢やFSH 値と比べて生産率の予測が良好であった。また、ステップワイズ回帰分析の結果、AMH 値は年齢やFSH 値から独立した生産率の予測因子であったが(分散寄与率3.84%、p <0.001)、モデルに採卵数を含めた場合は採卵数のみが生産率の独立予測因子であった(5.8%、p <0.001)。卵巣反応については、年齢(分散寄与率1.4%、p =0.006)とAMH 値(7.3%、p <0.0001)が独立予測因子であり、年齢とAMH 値に負の交互作用が認められた(3.6%、p <0.0001)。また、AMH 値はFSH 値と比べて卵巣反応の4つのカテゴリーを明確に識別できた。以上の結果から、AMH 値はFSH 値や年齢と比べて生産率と採卵数の優れた予測因子であることが示された。治療の開始前に個別化することにより、結果を患者の期待に近づけ、調節卵巣刺激に対する過剰反応への精神的および身体的な負担を軽減できるものと考えられる。

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IVF/ICSIを開始する女性の卵巣予備能検査に基づいて個別化したFSH投与量:多施設共同試験と費用対効果分析
Individualized FSH dosing based on ovarian reserve testing in women starting IVF/ICSI: a multicentre trial and cost-effectiveness analysis

van Tilborg TC, Oudshoorn SC, Eijkemans MJC, Mochtar MH, van Golde RJT, Hoek A, Kuchenbecker WKH, Fleischer K, de Bruin JP, Groen H, van Wely M, Lambalk CB, Laven JSE, Mol BWJ, Broekmans FJM, Torrance HL, OPTIMIST study group
Hum Reprod 2017年 32巻 12号 2485〜2495

IVF/ICSI周期のFSH投与量の調節には卵巣予備能検査が利用されることが多いが、予後不良を含めた幅広い女性に適用したエビデンスや費用対効果分析は報告されていない。本研究では、2011年5月~2014年5月にオランダでIVF/ICSIを初めて施行した44歳未満の女性1,515例(無作為化比較試験2件の参加者を含む)を対象とする多施設共同前方視的コホート研究を行い、FSH投与量の個別化による生産率や費用対効果の改善を検討した。患者の内訳は、AFC11個未満が511例(33.7%)、11~15個が483例(31.9%)、15個超が521例(34.4%)であった。FSH投与量は、AFC0~7個では450IU/日、8~10個では225IU/日、15個超では100IU/日、11~15個および標準治療では150IU/日とした。主要評価項目は無作為化後18ヵ月以内の生産に至る累積継続妊娠率とした。薬剤費とその他の費用はオランダの2015年の基準で算出した。生産に至る累積継続妊娠率は、個別化治療で56.3%(420/747例)、標準治療で58.2%(447/769例)と有意差がみられなかった(リスク差-0.019、95%信頼区間-0.06~0.02)。個別化治療と標準治療の初回治療における平均採卵数(8.8個 vs 10.0個、p<0.001)、低反応率(29.6% vs 25.7%、p=0.04)、過剰反応率(12.4% vs 19.2%、p<0.001)に有意差がみられたが、新鮮胚移植または凍結胚移植での生産率は同等であった(28.9% vs 30.7%、p=0.32)。AMH値に基づいてFSH投与量を個別化した場合も結果は同様であった。個別化治療は標準治療と比べて18ヵ月間の1例あたりの平均費用が€275高かったが(€5,215 vs €4,940)、軽症または中等症の卵巣過剰刺激症候群の治療費が€35低かった(€53 vs €88)。生産1件あたりの支払い意思額別にみた個別化治療の受容可能性は最大20%であった。以上の結果から、生産率の改善や費用の削減に至らないAFCのみに基づく個別化治療を推進するべきではないと考えられた。

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IVF周期のFSH開始投与量を個別化するための卵巣予備能指標に基づいたノモグラムの開発
Development of a nomogram based on markers of ovarian reserve for the individualisation of the follicle-stimulating hormone starting dose in in vitro fertilisation cycles

Marca AL, Papaleo E, Grisendi V, Argento C, Giulini S, Volpe A
BJOG 2012年 119巻 10号 1171〜1179

卵巣反応の診断に有効なAFCを用いた卵巣刺激アルゴリズムが報告されているが、新しい指標のAMH値は卵巣反応の予測においてより好ましいとされている。本研究では、AMH値を取り入れたFSH開始投与量のノモグラムを開発するため、2005~2010年にイタリアの1施設において、IVF/ICSIを初めて施行した40歳以下の女性346例(平均35.1±3.3歳)を対象とするコホート研究を行った。ロング法においてrFSH 225IU/日を投与し、5~6日目の卵巣反応に応じて投与量を調節した。卵胞が18mm以上に到達した時点でトリガーのhCG 10,000IUを投与した。年齢、BMI、喫煙、Day3のFSH値およびAMH値を変数とする多重回帰分析の結果、年齢(p=0.009)、FSH値(p=0.02)、AMH値(p<0.0001)が、FSH開始投与量の1IUあたりの採卵数と有意に関連した。これら3つの指標を用いたところ、卵巣感受性の変動の約30%を説明できた。本研究の採卵数の平均値および中央値が9個であったことから、最適な採卵数を9個としてノモグラムを構築し、346例のFSH開始投与量を算出した。その結果、FSH開始投与量が225IU/日未満と予測された女性の割合は全体で29.7%、35歳以下で55.1%、35歳超で25.9%であった。例えば、AMH値が4ng/mL、FSH値が4IU/Lの30歳女性におけるFSH開始投与量は、152IU/日と算出された。一方、年齢とAMH値の2つの指標を用いたノモグラムは、3つの指標を用いたノモグラムと比べて確度が低かったものの、採血の時期を問わないところにメリットがある。以上の結果から、FSH開始投与量の個別化において、年齢、FSH値、AMH値に基づくノモグラムは、時間がかからず、日常の臨床診療で容易に使用できると考えられた。

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ARTにおける様々な卵巣刺激プロトコールのトリガーから採卵までの間隔:後方視的研究
The ovulation trigger-OPU time interval of different ovarian protocols in ART: a retrospective study

Shen X, Long H, Guo W, Xie Y, Gao H, Zhang J, Wang Y, Lyu Q, Kuang Y, Wang L
Arch Gynecol Obstet 2020年 302巻 2号 519〜527

ART の転帰はトリガーから採卵までの間隔によって異なることが知られているが、卵巣刺激プロトコール別の最適な間隔は明らかにされていない。本研究では、各プロトコールのトリガーから採卵までの間隔が卵子および妊娠の転帰に及ぼす影響を検討するため、2013年1月~2018年7月に中国の1施設においてIVF/ICSI を受けた40歳未満の卵巣予備能が正常な女性4,673例を対象とする後方視的研究を行った。819例にロングプロトコール、1,703例にショートプロトコール、1,627例に低刺激プロトコール、524例にアンタゴニストプロトコールが施行された。いずれのプロトコールでも、主席卵胞3個が18mm 以上または主席卵胞1個が20mm 以上に到達した時点でトリガーのtriptorelinやhCG を投与し、採卵した。IVF/ICSI で得られた良好胚を新鮮胚移植または凍結胚移植に用いた。ロジスティック回帰分析の結果、主要評価項目の成熟卵子の割合が80%を超える周期と関連する因子は、胞状卵胞数、ゴナドトロピンの投与期間、トリガーから採卵までの間隔、プロトコールであった。成熟卵子の割合が80%を超えるためのトリガーから採卵までの間隔は、ショートプロトコールの36.0~37.7時間、低刺激プロトコールの34.1~35.5時間、アンタゴニストプロトコールの34.5~36.3時間と比べ、ロングプロトコールで35.0~39.7時間と長かった。ロングプロトコールの場合のみ、トリガーから採卵までの間隔は胚移植あたりの生産率(調整オッズ比1.196、95%信頼区間1.045~1.368、p = 0.009)、累積生産率(1.360、1.156~1.549、p =0.020)と正の相関を示した。ロングプロトコールでは、調節卵巣刺激の前周期からGnRH アゴニストを投与して下垂体を抑制し、ショート・アンタゴニストプロトコールよりも下垂体抑制期間が長いことから、トリガーから採卵までの最適な間隔も異なるものと考えられる。

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IVF-新鮮胚移植周期における黄体補充でのプロゲステロンの短期投与と長期投与の比較:システマティックレビューとメタアナリシス
Short versus extended progesterone supplementation for luteal phase support in fresh IVF cycles:a systematic review and meta-analysis

Watters M, Noble M, Child T, Nelson S
Reprod Biomed Online 2020年 40巻 1号 143〜150

IVF- 新鮮胚移植周期におけるプロゲステロンの投与の重要性については見解が一致しているものの、黄体補充の期間には違いがみられ、クリニックの大半が妊娠初期にはプロゲステロンの投与を継続している。本研究では、2019年1月までに報告されたIVF- 新鮮胚移植周期での黄体補充に関する無作為化比較試験のうち、プロゲステロンの短期投与(早期中止)と長期投与を比較した7件(1,627例)のメタアナリシスを行い、妊娠転帰への影響を検討した。黄体補充の期間は、早期中止群で妊娠4~7週まで、長期投与群で妊娠6~12週までであった。解析対象全体の生産率は672/830例(3件)、継続妊娠率は1,351/1,627 例(7 件)、流産率は178/1,627 例(7件)であった。生産率は、早期中止群で328/418例(78.5%)、長期投与群で344/412例(83.5%)と差がみられなかった(リスク比0.94、95%信頼区間0.88~1.00、p =0.07、I2=0%)。継続妊娠率は、早期中止群で670/818例、長期投与群で681/809例と有意差がみられなかった(0.98、0.91~1.05、p =0.49、I2=68%)。早期中止群のプロゲステロン中止時期で層別化したサブグループ解析の結果、hCG 検査陽性確定日に早期中止した5件(0.93、0.83~1.06、p =0.27、I2=73%)、妊娠5~7週の臨床妊娠確定日に早期中止した2件(1.01、0.97~1.06、p =0.55、I2=0%)においても、継続妊娠率に群間で有意差はみられなかった。流産率は、早期中止群で86/818例、長期投与群で92/809例と有意差がみられなかった(0.91、0.69~1.20、p =0.52、I2=0%)。以上の結果から、新鮮胚移植後の黄体補充としてプロゲステロンを長期投与しなくてもよく、hCG検査で最初に陽性となった時点で中止できる可能性や、早期中止が臨床転帰に悪影響を及ぼさない可能性が示唆された。

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黄体機能不全によるIVFの初回不成功後のGnRHアゴニストの反復投与と単回投与の比較:無作為化比較試験
Multiple-dose versus single-dose gonadotropin-releasing hormone agonist after first in vitro fertilization failure associated with luteal phase deficiency: a randomized controlled trial

Qu D, Li Y
J Int Med Res 2020年 48巻 6号 1〜11

GnRH アゴニストは、黄体、子宮内膜、胚のレベルでの有用性が示唆されているが、黄体補充での適正使用はまだ決定されていない。本研究では、2013年1月~2016年1月に中国の1施設において、黄体機能不全(通常の黄体補充を受け、採卵日から14 日後の血清P4 濃度が15ng/mL 未満)のため初回IVF が成功しなかった22~40歳の女性80例を対象とする無作為化比較試験を行い、2回目のIVF での黄体補充としてGnRH アゴニストの反復投与と単回投与の有効性および安全性を比較した。rFSH およびhMG を用いた調節卵巣刺激後、トリガーのhCG 10,000IU を投与し、採卵後にIVF/ICSI を行った。全例に、通常の黄体補充としてP4腟ゲルとジドロゲステロン錠を採卵日から新鮮胚移植後14日目まで投与した。また、対象を無作為に2 群(各群40 例)に割り付け、GnRH アゴニスト0.1mg/ 日を採卵日から14日間(反復投与群)、または0.1mg を採卵日から6日後(単回投与群)に追加投与した。反復投与群は単回投与群と比べて主要評価項目の妊娠率(67.5% vs 42.5%、p = 0.025)、臨床妊娠率(50.0% vs 22.5%、p = 0.011)、生産率(42.5% vs 20.0%、p =0.030)が有意に高く、胚移植から14 日後の血清P4 濃度(35.9 ± 6.2 vs 21.4 ±10.9ng/mL、p <0.001)も有意に高かった。生産に至った女性(反復投与群17例、単回投与群8例)の早産率(5.9%vs 12.5%)、低出生体重児出産率(5.9% vs 12.5%)に群間で有意差はみられなかった。児の2歳時における運動、認知、言語、行動の発育についても、群間で有意差はみられなかった。以上の結果から、黄体機能不全のため初回IVF が成功しなかった女性では、黄体補充にGnRH アゴニストの連日投与を追加することにより、安全性プロファイルに影響することなく妊娠転帰が改善する可能性が示唆された。

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子宮腺筋症合併不妊女性のIVF/ICSIでの累積生産率に対するGnRHアゴニスト前治療の影響:後方視的コホート研究
Impact of gonadotropin-releasing hormone agonist pre-treatment on the cumulative live birth rate in infertile women with adenomyosis treated with IVF/ICSI: a retrospective cohort study

Chen M, Luo L, Wang Q, Gao J, Chen Y, Zhang Y, Zhou C
Front Endocrinol (Lausanne) 2020年 11巻 318〜318

子宮腺筋症に対しGnRHアゴニストを長期投与した不妊女性において、凍結胚移植の転帰が有意に改善したと報告されている。一方、新鮮胚移植後の妊娠率はGnRHアゴニスト前治療の有無で差がなかったと報告されている。本研究では、子宮腺筋症に対するGnRH アゴニスト前治療がIVF/ICSIでの累積生産率に及ぼす影響を検討するため、2009年1月~2018年6月に中国の1施設においてIVF/ICSI を施行した子宮腺筋症女性374例(477サイクル)を対象とする後方視的コホート研究を行った。患者を子宮腺筋症の前治療群と対照群に分けた。前治療群では卵胞期早期にtriptorelin 3.75mg を28日ごとに最大3回まで投与した。前治療の最終投与の28日後から、または対照群の前周期の黄体期中期からGnRH アゴニストロングプロトコールを開始し、14日後からrFSH 150~300IU を投与し、トリガーとしてhCG 250mg を投与した。黄体補充としてプロゲステロン40mg/ 日を筋肉内に投与した。新鮮胚移植後の生産率は、前治療群の21.20%(11/52サイクル)と比べ、対照群で37.7%(61/162サイクル)と有意に高かったが(p=0.028)、年齢、胞状卵胞数、子宮内膜厚、採卵数、成熟卵数、受精卵数、生存胚数、良好胚数で調整後は有意差がみられなかった(調整オッズ比1.966、95%信頼区間0.9~4.296、p =0.09)。新鮮胚移植・凍結胚移植後の累積生産率も、前治療群の27.90%(31/111サイクル)と比べ、対照群で40.50%(121/299サイクル)と有意に高かったが(p=0.019)、交絡因子で調整後は有意差がみられなかった(1.361、0.802~2.309、p = 0.254)。以上の結果から、子宮腺筋症に対するGnRH アゴニスト前治療はGnRH アゴニストロングプロトコールを用いた新鮮胚移植周期の生産率および累積生産率を改善しないことが示された。GnRHアゴニストは子宮腺筋症のサイズを減少させるが、その効果は調節卵巣刺激後のホルモン濃度の上昇により相殺されると考えられる。

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