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弊社製品領域の最新情報を論文等から紹介しています。特定の薬剤/システムの処方/使用誘因あるいは企業の営利を企図するものではなく、
また国内での承認外の情報を一部含んでおりますがこれを推奨するものではありません。薬剤の使用にあたっては最新の添付文書をご参照ください。


ART と単一胚移植または二胚移植を施行後に生まれた単胎児、
ART を施行せずに生まれた単胎児の周産期転帰の比較
Perinatal outcomes among singletons after assisted reproductive technology with single-embryo or double-embryo transfer versus no assisted
reproductive technology

Martin AS, Chang J, Zhang Y, Kawwass JF, Boulet SL, McKane P, Bernson D, Kissin DM, Jamieson DJ
Fertil Steril 2017年 107巻 4号 954〜960

後方視的コホート研究。2000~2010年に米国のコネチカット、フロリダ、マサチューセッツ、ミシガンで生まれた単胎児の転帰をART の有無で比較した。ART を施行しなかった群(non-ART 群)4,837,983例、選択的単一胚移植(eSET)群1,138例、SET 群1,599例、二胚移植後に1つの妊娠初期胎児心拍が認められた群(DET-1群)13,387例、DET ≧2群1,240例を対象とした。DET-1群やDET ≧2群はnon-ART 群と比べて早産、超早産、低出生体重、超低出生体重の割合が有意に高かった。これらの調整オッズ比はDET ≧2群で高く、早産では1.58(95% CI 1.09~2.29)、超早産では2.46(1.20~5.04)、低出生体重では2.17(1.24~3.79)、超低出生体重では3.67(1.38~9.77)であった。eSET 群やSET群はnon-ART 群と比べてリスクが上昇することはなかった。

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母体と新生児の転帰に対する凍結単一胚盤胞移植の影響:
2008~2010年の日本における単一胚移植277,042サイクルの解析
Impact of frozen-thawed single-blastocyst transfer on maternal and neonatal outcome:
an analysis of 277,042 single-embryo transfer cycles from 2008 to 2010 in Japan

Ishihara O, Araki R, Kuwahara A, Itakura A, Saito H, Adamson GD
Fertil Steril 2014年 101巻 1号 128〜133

後方視的研究。2008~2010年に日本のART レジストリに登録された単一胚移植277,042サイクルを対象とし、凍結単一胚盤胞移植(118,866サイクル)と母体および新生児の転帰との関連を検討した。凍結胚移植は新鮮胚移植と比べて、早産(調整OR 0.90、95% CI 0.82~0.98)、低出生体重(0.71、0.66~0.77)、SGA(small for gestational age)(0.67、0.60~0.75)が有意に少なく、LGA(large for gestational age)(1.48、1.38~1.58)、癒着胎盤(3.16、1.71~6.23)、妊娠高血圧症候群(1.58、1.35~1.86)が有意に多かった。胚盤胞移植は初期胚移植と比べてSGA(調整OR 0.83、95% CI 0.74~0.92)が有意に少なく、LGA(1.14、1.07~1.23)が有意に多かったが、母体の合併症と関連しなかった。

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IVF の新鮮胚移植後と比較した凍結胚移植後の妊娠関連合併症と周産期転帰:
メタアナリシス
Pregnancy-related complications and perinatal outcomes resulting from transfer of cryopreserved versus fresh embryos in vitro fertilization:
a meta-analysis

Sha T, Yin X, Cheng W, Massey IY
Fertil Steril 2018年 109巻 2号 330〜342.e9

メタアナリシス。1980年1月~2017年9月に報告された凍結胚移植(FET)または新鮮胚移植(fresh ET)の無作為化試験またはコホート研究を検索し、妊娠関連合併症および周産期の有害転帰を比較した。文献31件を解析対象とした。FETはfresh ET と比べて、前置胎盤(RR 0.61、95% CI 0.43~0.88)、胎盤早期剥離(0.63、0.47~0.85)、低出生体重、超早産、SGA(small for gestational age)、周産期死亡のリスク(0.88、0.79~0.99)が低く、妊娠高血圧症候群(1.44、1.16~1.78)、分娩後出血(1.28、1.14~1.44)、LGA(large for gestational age)(1.58、1.31~1.90)のリスクが高かった。妊娠糖尿病、前期破水、早産のリスクに群間差はみられなかった。

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ART とそれ以外の出産における在胎期間別の周産期死亡率
Gestational age-specific perinatal mortality rates for assisted reproductive technology (ART) and other births

Chughtai AA, Wang AY, Hilder L, Li Z, Lui K, Farquhar C, Sullivan EA
Hum Reprod 2018年 33巻 2号 320〜327

後方視的コホート研究。2007~2009年にオーストラリアで生まれた407,368例[ART 15,416例、ART 以外(non-ART)391,952例、単胎児393,491例]を対象とし、在胎期間別の周産期死亡率を評価した。全体の周産期死亡率はnon-ART 群と比べてART 群で高かった(調整OR 1.45、95% CI 1.26~1.68)。一方、32週未満の周産期死亡率(調整OR 0.61、95% CI 0.53~0.70)、32~36週の周産期死亡率(0.63、0.43~0.84)は、non-ART 群と比べてART 群で低かった。ART 群はnon-ART 群と比べて単胎児の周産期死亡率が高かったが(調整OR 1.24、95% CI 1.04~1.48)、双胎児の周産期死亡率に有意差はみられなかった。単胎児の死産率はnon-ART 群の7.73/1,000例と比べてART 群で7.93/1,000例と高かった。したがって、ART 群の周産期死亡率が高い理由は、早産児ではなく、死産と関連する要因にあり、不妊症以外にもART が関連する可能性が考えらえる。

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新鮮胚移植周期および凍結胚移植周期の周産期転帰に及ぼす単一胚移植の方針の影響 —
2007~2012年の日本ART レジストリの解析
Impact of single embryo transfer policy on perinatal outcomes in fresh and frozen cycles-analysis of the Japanese assisted reproduction
technology registry between 2007 and 2012

Takeshima K, Jwa SC, Saito H, Nakaza A, Kuwahara A, Ishihara O, Irahara M, Hirahara F, Yoshimura Y, Sakumoto T
Fertil Steril 2016年 105巻 2号 337〜346.e3

後方視的コホート研究。2007~2012年に日本でART により生まれた140,718例、死産510例を対象とし、2008年に推奨された単一胚移植(SET)による周産期転帰の改善を評価した。SET の割合は2007年の52.2%から、2012年の82.6%へ有意に増加し、多胎妊娠率が10.7% から4.1%へ有意に減少した。方針の策定後、多胎妊娠、帝王切開、32週未満の早産、低出生体重、超低出生体重、SGA(small for gestational age)が有意に減少し、特に32週未満の早産、超低出生体重、新生児の早期死亡については、新鮮胚移植周期でのみ有意に減少した。周産期の死亡率は新鮮胚移植周期では0.70%から0.40%へ低下したが、凍結胚移植周期では変化しなかった。多胎妊娠、帝王切開、32週未満の早産、低出生体重、超低出生体重、SGA については、方針の策定前後と新鮮胚/ 凍結胚移植との間に有意な交互作用が認められ、SET の影響が新鮮胚移植と凍結胚移植で有意に異なることが示唆された。

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IVF 後の妊娠における胎盤基底板の形態学的特徴:分娩時の出血量と関連する可能性
Morphologic characteristics of the placental basal plate in in vitro fertilization pregnancies: a possible association with the amount of bleeding in delivery

Nakamura Y, Yaguchi C, Itoh H, Sakamoto R, Kimura T, Furuta N, Uchida T, Tamura N, Suzuki K, Sumimoto K, Matsuda Y, Matsuura T, Nishimura M, Kanayama N
Hum Pathol 2015年 46巻 8号 1171〜1179

後方視的研究。2010年2月~2013年2月に日本の1施設において単胎児の経腟分娩512件、胎盤検体55件[IVF 周期の新鮮胚移植6件、自然周期の凍結胚移植(FET)13件、ホルモン補充周期のFET 10件、自然妊娠26件]を対象とし、ARTと胎盤基底板の形態および分娩時の出血量との関連を検討した。Rohr フィブリン層厚、脱落膜の欠損率は、自然周期のFET や自然妊娠と比べ、ホルモン補充周期のFET で有意に高かった。分娩時の出血量は、IVF 周期の新鮮胚移植、自然周期のFET、自然妊娠と比べ、ホルモン補充周期のFET で有意に多かった。Rohr フィブリン層のz 値は分娩時出血量と正相関を示した。ホルモン補充周期のFET では、妊娠初期の脱落膜の形態と機能の変化や、胎盤基底板の形態の変化により、分娩時の出血量が増加することが示唆された。なお、Rohr フィブリン層は胎盤の脱落膜分離層から離れているため、Rohr フィブリン層厚を決定する未知の因子が、胎盤剥離時の出血に間接的に影響する可能性が考えられる。

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凍結胚移植は母子にとってより良いか?累積メタアナリシスは明確な答えを出せるか?
Is frozen embryo transfer better for mothers and babies? can cumulative meta-analysis provide a definitive answer?

Maheshwari A, Pandey S, Amalraj Raja E, Shetty A, Hamilton M, Bhattacharya S
Hum Reprod Update 2018年 24巻 1号 35〜58

メタアナリシス。IVF 後の新鮮胚移植または凍結胚移植による単胎妊娠の産科および周産期の合併症を評価するため、1984~2016年に報告された観察研究や無作為化比較試験のうち26件を解析対象とした。凍結胚移植は新鮮胚移植と比べて妊娠37 週未満の早産(RR 0.90、95% CI 0.84~0.97)、低出生体重(0.72、0.67~0.77)、SGA(small for gestational age)(0.61、0.56~0.67)のリスクが低く、妊娠高血圧症候群(1.29、1.07~1.56)、LGA(large for gestational age)(1.54、1.48~1.61)、高出生体重(1.85、1.46~2.33)のリスクが高かった。先天奇形のリスクおよび周産期死亡率に群間差はみられなかった。

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