ルティナス腟錠

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薬物動態

吸収

国内第Ⅲ相試験において、新鮮胚移植患者108例に、採卵日翌日からルティナス100mgを1日2回(BID群)又は1日3回(TID群)腟内に最大10週間投与しました。
その結果、評価可能な94例における投与5日目の平均血清中プロゲステロン濃度は、74.1ng/mL(100mg BID群:69.4ng/mL、100mg TID群:78.7ng/mL)でした1)

〈参考:外国人データ〉

1)単日投与での血清中濃度吸収

閉経前の健康な外国人女性12例に、ルティナス100mgを1日2回(BID群)又は1日3回(TID群)を単日投与したところ、プロゲステロンの投与後48時間までの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりでした2)。[月経5-8日目に投与開始]

ルティナス単日投与後のプロゲステロンの薬物動態パラメータ
100mg BID群 (n=6) 100mg TID群 (n=6)
Cmax(ng/mL) 17.0±2.7 19.8±2.9
Tmax(hr) 24.0±0.0 17.3±3.0
AUC0-24(ng・hr/mL) 217±46 284±58

Mean±SE

ルティナス単日投与後の血清中プロゲステロン濃度

ルティナス単日投与後の血清中プロゲステロン濃度 Reprinted from Fertil Steril, 94 , Blake EJ, Single and multidose pharmacokinetic study of a vaginal micronized progesterone insert (Endometrin) compared with vaginal gel in healthy reproductive-aged female subjects, 1296-1301, Copyright (2010),with permission from American Society for Reproductive Medicine

2)反復投与後の血清中濃度

閉経前の健康な外国人女性12例に、ルティナス100mgを1日2回(BID群)又は1日3回(TID群)を5日間連日投与したところ、プロゲステロンの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりでした。投与5日目24時間における各測定タイミングでの平均の血清中プロゲステロン濃度は、10ng/mL以上でした2)。[単日投与後、5日間のウオッシュアウト期間を設けて反復投与開始]

ルティナス反復投与5日目のプロゲステロンの薬物動態パラメータ
100mg BID群 (n=6) 100mg TID群 (n=6)
Cmax(ng/mL) 18.5±2.3 24.1±2.3
Cmin(ng/mL) 8.9±1.85 10.9±2.7
Tmax(hr) 18.0±3.8 18.0±3.8
AUC0-24(ng・hr/mL) 327±52 436±43

Mean±SE

ルティナス反復投与5日目の血清中プロゲステロン濃度

ルティナス反復投与5日目の血清中プロゲステロン濃度

分布

プロゲステロンは血中で主にアルブミン又はコルチコステロイド結合グロブリンに結合しており、ヒト血清タンパク結合率は95~98%です3),4)

代謝

プロゲステロンは50%が肝臓でプレグナンジオールあるいはプレグナノロンに代謝され、グルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体として血液中に存在します。胆汁中へ排泄されたプロゲステロン代謝物の一部は胆汁中で脱抱合を、消化管では還元、脱水酸化、エピマー化を受けます3)

排泄

プロゲステロン代謝物の約50~60%は腎を経由して排泄され、10%は胆汁を経由して排泄されます。胆汁中に排泄されたプロゲステロン代謝物の一部は腸肝循環し、一部はそのまま糞中に排泄されます5)

  1. Doody KJ, et al., Fertil Steril.2009;91:1012-1017.[フェリングコンサルタント医師が試験参加]
  2. Blake EJ, et al., Fertil Steril.2010;94:1296-1301.
  3. Pfifer SM, et al., Reprod Endocrionol Surg Technol.1.1996;493-501.
  4. Braasch HV, et al., Steroids 1988;52:279-294.
  5. Adlercreutz H, et al., J Steroid Biochem.1980;13:231-244.