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弊社製品領域の最新情報を論文等から紹介しています。特定の薬剤/システムの処方/使用誘因あるいは企業の営利を企図するものではなく、
また国内での承認外の情報を一部含んでおりますがこれを推奨するものではありません。薬剤の使用にあたっては最新の添付文書をご参照ください。


PGS 後に生まれた児の9歳時の発育転帰:無作為化比較試験の追跡調査
Developmental outcome of 9-year-old children born after PGS: follow-up of a randomized trial

Kuiper D, Bennema A, la Bastide-van Gemert S, Seggers J, Schendelaar P, Mastenbroek S, Hoek A, Heineman MJ, Roseboom TJ, Kok JH, Hadders-Algra M
Hum Reprod 2018年 33巻 1号 147〜155

前方視的追跡調査。オランダで実施されたDay-3胚のPGS に関する多施設共同無作為化比較試験で生まれた児を対象とし、2014年3月~2016年5月に9歳時の発育を評価した。PGS 群の59例(単胎児39例、双胎児20例)のうち43例(単胎児29例、双胎児14例)、対照群の85例(単胎児57例、双胎児28例)のうち56例(単胎児38例、双胎児18例)が検査を受けた。神経学的有害転帰が認められた児はPGS 群で17例(40%)、対照群で19例(34%)と有意差はみられなかった。神経学的スコア、知能指数、言語、動作、認知機能、行動、血圧、身体計測値も群間で有意差はみられなかった。

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ART と青年期の動脈性高血圧との関連
Association of assisted reproductive technologies with arterial hypertension during adolescence

Meister TA, Rimoldi SF, Soria R, von Arx R, Messerli FH, Sartori C, Scherrer U, Rexhaj E
J Am Coll Cardiol 2018年 72巻 11号 1267〜1274

臨床研究(5年後の再調査)。ART で生まれた単胎児54例(平均16.5歳)、年齢や性別が一致する自然妊娠の単胎児43例(平均17.4歳)を対象とし、血管機能および24時間血圧を評価した。ART 児は自然妊娠児と比べて上腕動脈の血流依存性血管拡張反応が約25%小さく(p <0.001)、頸動脈- 大腿動脈間の脈波伝播速度(7.7±1.2m/s vs 7.2±0.9m/s、p =0.03)、頸動脈内膜中膜厚(463.7±45.2μm vs 435.0±49.5μm、p <0.01)が高値であった。24時間携帯型血圧測定で高血圧の基準を満たした児の割合は、自然妊娠児が2.3%(1/43例)、ART 児が15.4%(8/52例)であった(p=0.04)。心血管系の危険因子がなく、見かけ上の健康な若齢者においてART で誘発される血管の早期老化は持続し、動脈性高血圧に移行することが示された。

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ART 後の神経発達転帰
Neurodevelopmental outcomes after assisted reproductive technologies

Balayla J, Sheehy O, Fraser WD, Séguin JR, Trasler J, Monnier P, MacLeod AA, Simard MN, Muckle G, Bérard A
Obstet Gynecol 2017年 129巻 2号 265〜272

前方視的縦断的コホート研究(3D-Study)の解析。2010~2012年にカナダの9施設で登録された妊婦2,366例(ART群278例)を対象とし、児の神経発達に及ぼすART の影響を検討した。ART の内訳は、卵巣刺激53例、IUI 79例、IVF 32例、ICSI 105例、体外成熟9例であった。生後24ヵ月時に神経発達を評価したART 群の175例(62.9%)、自然妊娠群の1,345例(64.4%)の認知機能、運動、言語のスコアに有意差はみられなかった。ART の方法別またはin vivo(卵巣刺激、IUI)とin vitro(IVF、ICSI、体外成熟)に分類しても、自然妊娠群と比べて神経発育に有意差はみられなかった。

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不妊治療と小児腫瘍:観察期間中央値10年の集団ベースコホート研究
Fertility treatments and pediatric neoplasms of the offspring: results of a population-based cohort with a median follow-up of 10 years

Wainstock T, Walfisch A, Shoham-Vardi I, Segal I, Harlev A, Sergienko R, Landau D, Sheiner E
Am J Obstet Gynecol 2017年 216巻 3号 314.e1〜314.e14

コホート研究。1991~2013年にイスラエルで生まれた単胎児242,187例(自然妊娠98.3%、IVF 1.1%、排卵誘発0.7%)の長期健康に対する不妊治療の影響を検討した。排卵誘発では、経口薬またはゴナドトロピンが使用され、トリガーとしてhCG が投与された。観察期間中央値10.55年に腫瘍と診断された児は1,498例(0.6%)であった。1,000人年あたりの腫瘍の発症率は自然妊娠群の0.59と比べてIVF 群で1.5、排卵誘発群で1.0と高かった(p <0.001)。悪性腫瘍と診断された児は429例であり、10,000人あたりの発症数は自然妊娠群の17.44と比べてIVF 群で26.89、排卵誘発群で40.67と高かった(p =0.038)。年齢、出生体重、早産、妊娠高血圧症候群、糖尿病合併妊娠、妊娠糖尿病で調整したモデルで解析した結果、IVFと腫瘍との関連(調整HR 2.48、95% CI 1.71~3.59)、あらゆる不妊治療と悪性腫瘍との関連(1.96、1.14~3.36)が認められた。

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ICSI により生まれた若年成人の精液の質:初めての結果
Semen quality of young adult ICSI offspring: the first results

Belva F, Bonduelle M, Roelants M, Michielsen D, Van Steirteghem A, Verheyen G, Tournaye H
Hum Reprod 2016年 31巻 12号 2811〜2820

前方視的研究。2013年3月~2016年4月にベルギーの1施設において18~22歳の男性を対象とし、精液の質を評価した。父親の男性不妊に対するICSI と新鮮胚移植の施行後に生まれた単胎児の54例(平均19.4±0.7歳)は、自然妊娠で生まれた57例(平均20.0±1.2歳)と比べ、精液の精子濃度中央値(1,770 vs 3,700万個/mL、p =0.004)、総精子数中央値(3,190 vs 8,680万個、p=0.001)、運動精子数中央値(1,270 vs 3,860万個、p=0.002)が有意に低かった。前進運動精子の割合、運動率、形態が正常な精子の割合、精液量に群間で有意差はみられなかった。父親の総精子数と息子の総精子数に弱い負の相関が認められた。

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ART 後に生まれた単胎児の学業成績
School performance in singletons born after assisted reproductive technology

Norrman E, Petzold M, Bergh C, Wennerholm UB
Hum Reprod 2018年 33巻 10号 1948〜1959

後方視的研究。1985~2001年にスウェーデンにおいてART 後に生まれた単胎児8,323例、自然妊娠で生まれた単胎児1,499,667例を対象とし、学業成績を比較した。基礎学校の9年間を終了時の学業成績については、交絡因子で調整前はART 群で高かったが、調整後は自然妊娠群で有意に高かった。調整後の学業成績は、女児では自然妊娠群と比べてART 群で有意に低かったが、男児では群間で有意差がみられなかった。数学、国語、英語、体育の成績、高等学校への入学資格、不良な成績(総スコアの平均点が160点未満)については群間で有意差がみられなかった。学業成績の差は臨床的に意義のあるものではないと考えられた。

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オーストラリアとニュージーランドで不妊治療後に生まれた超早産単胎児の疾病罹患率と
死亡率 集団コホート研究
Morbidity and mortality among very preterm singletons following fertility treatment in Australia and New Zealand, a population cohort study

Wang AY, Chughtai AA, Lui K, Sullivan EA
BMC Pregnancy Childbirth 2017年 17巻 1号 50〜

コホート研究。2000~2010年にオーストラリアとニュージーランドにおいて妊娠32週未満で生まれた単胎児21,753例[自然妊娠94.4%、ART(in vitro での卵子や胚の操作)4.4%、排卵誘発(卵巣刺激のためのホルモン療法)1%、人工授精0.2%]を対象とし、不妊治療と有害転帰の関連を検討した。自然妊娠群と比べてART 群は、先天奇形(調整OR 1.71、95% CI 1.36~2.16)、壊死性腸炎(1.43、1.04~1.97)、大手術(1.71、1.37~2.13)が有意に多かった。自然妊娠群と比べて排卵誘発群は、SGA(small for gestational age)(調整OR 1.52、95% CI 1.02~2.67)が有意に多かった。自然妊娠群と比べて人工授精群は、SGA(調整OR 2.98、95% CI 1.53~5.81)、先天奇形(3.01、1.47~6.19)が有意に多かった。その他の転帰に群間で有意差はみられなかった。

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円形精子細胞卵子内注入後に生まれた児90例:受精から2歳時までの発育調査
Ninety babies born after round spermatid injection into oocytes: survey of their development from fertilization to 2 years of age

Tanaka A, Suzuki K, Nagayoshi M, Tanaka A, Takemoto Y, Watanabe S, Takeda S, Irahara M, Kuji N, Yamagata Z, Yanagimachi R
Fertil Steril 2018年 110巻 3号 443〜451

比較研究。2011年9月~2014年12月に日本の1施設で円形精子細胞卵子内注入(ROSI)にて生まれた児90例(男児55例、女児35例)の発育を2年間観察し、自然妊娠児1,818例と比較した。ROSI 児の3例(3.3%)に出生時の先天異常(口唇裂1例、心室中隔欠損1例、臍帯ヘルニア1例)が認められた。自然妊娠児と比べてROSI 児では在胎期間が有意に短く、出生時のBMI および男児の出生体重、生後12ヵ月時と18ヵ月時の体重が有意に低値であったが、24ヵ月時の身体発育および認知機能は同等であった。

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凍結胚移植後に生まれた児の出生体重とDown 症候群:
日本における2007~2012年の日本産科婦人科学会全国登録データ
Birthweights and Down syndrome in neonates that were delivered after frozen-thawed embryo transfer:
the 2007-2012 Japan Society of Obstetrics and Gynecology national registry data in Japan

Yamatoya K, Saito K, Saito T, Kang W, Nakamura A, Miyado M, Kawano N, Miyamoto Y, Umezawa A, Miyado K, Saito H
Reprod Med Biol 2017年 16巻 2号 228〜234

後方視的研究。2007~2012年の日本産科婦人科学会の登録データを用い、出生体重とDown 症候群の頻度に対する凍結胚移植(FET)の影響を評価した。ART 後の正期産で生まれた単胎児124,946例(FET 80,660例)を対象とした。新鮮胚移植と比べてFET の件数は2007年では少なかったが、2008年に逆転し、その後は増加の傾向を示した。各年の出生体重については、在胎期間によらず、新鮮胚移植と比べてFET で90g ほど高値であった。6年間のDown 症候群の頻度は新鮮胚移植で0.17%、FET で0.13%と有意差がみられた。両群の母体年齢は同等であったが、採卵時と移植時の年齢の関連を調べていないことから、体重増加の機序およびDown 症候群に対するFETの影響をさらに検討する必要がある。

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IVF/ICSIによる妊娠、自然妊娠で生まれた小児のDNA メチル化レベルおよび
インプリンティング異常の比較についてのシステマティックレビューとメタアナリシス
A systematic review and meta-analysis of DNA methylation levels and imprinting disorders in children conceived by IVF/ICSI compared with
children conceived spontaneously

Lazaraviciute G, Kauser M, Bhattacharya S, Haggarty P, Bhattacharya S
Hum Reprod Update 2014年 20巻 6号 840〜852

メタアナリシス。1978~2013年に報告されたART と自然妊娠の小児転帰に関する研究18件(コホート研究17件、症例対照研究1件)を対象とし、DNA メチル化レベルおよびインプリンティング異常の発生を評価した。SGA(small for gestational age)、AGA(appropriate for gestational age)を分けた研究は1件であり、今回、SGA を含めてメタアナリシスを行った。自然妊娠と比較したART のインプリンティング異常の複合オッズ比は3.67(95% CI 1.39~9.74)であった。特定の領域(KvDMR/KCNQ10T1、PEG1/MEST、IGF2、GRB10、PEG3、H19、SNRPN)のDNA メチル化についてIVF と関連する有意な変化を示すエビデンスはなかった。

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