1. ホーム
  2. >
  3. 周産期領域
  4. >
  5. 適正使用情報:プロウペスの副作用 - 過強陣痛

適正使用情報:プロウペスの副作用

周産期領域の一覧に戻る

過強陣痛

(1)添付文書における注意喚起

11.1 重大な副作用(抜粋)
11.1.1 過強陣痛(頻度不明)
過強陣痛に伴い、胎児機能不全、子宮破裂、頸管裂傷、羊水塞栓等があらわれることがある。

(2)発現状況

国内臨床試験1)の副作用として重篤な過強陣痛は認められていませんが、重度の子宮収縮異常(投与後約5時間半で発現)1例が認められました。この症例の詳細は、症例概要(重度の胎児機能不全心拍パターン)をご覧ください。
海外市販後自発報告(1995年3月30日~2018年9月30日)にて、不適正使用に該当することが明確な症例を除く重篤な過強陣痛**が生じた症例99例のうち、転帰が回復以外の症例は後遺症5例〔帝王切開5例、子宮摘出術/児の死亡(死因不明)1例、帝王切開以外の詳細情報不明3例〕、軽快3例(詳細不明)、未回復1例(詳細不明)と、児の死亡1例を含む重篤な症例が報告されています。
また、海外市販後自発報告(1995年3月30日~2018年9月30日)にて、不適正使用に該当することが明確な症例を除く頸管裂傷、子宮破裂及び羊水塞栓が発現した症例はそれぞれ0例、37例及び22例であり、母体の転帰は、子宮破裂は回復8例、未回復1例、後遺症9例(子宮摘出術4例、子宮縫合及び子宮瘢痕各1例並びに後遺症の詳細不明3例)、死亡1例、不明18例、羊水塞栓は回復3例、死亡12例、不明7例でした。

 *不適正使用:禁忌症例への使用、速やかな除去の未対応、モニタリング未実施、2個以上の使用、12時間超の使用等とした。

**過強陣痛に関連する副作用:子宮過剰刺激、子宮頻収縮、子宮筋過緊張及び子宮収縮異常

全試験期間(併合安全性解析対象集団)における過強陣痛関連の副作用
表:全試験期間(併合安全性解析対象集団)における過強陣痛関連の副作用

(3)過強陣痛を示唆する症状

子宮収縮が異常に強く、その持続が異常に長い状態を過強陣痛といいます。10分間に5回を超える子宮頻収縮又は胎児機能不全(レベル3~5の胎児心拍数波形)のいずれかが出現した場合には過強陣痛を疑います。[産婦人科診療ガイドライン 産科編 20202)より]

(4)過強陣痛の対策

投与前の注意事項

  • プロウペスは、分娩監視装置を用いて母体及び胎児の状態を連続モニタリングできる設備を有する医療施設において、分娩の管理についての十分な知識・経験及び本剤の安全性についての十分な知識を持つ医師のもとで使用してください。[警告より抜粋]
  • プロウペスは子宮頸管熟化不全の妊婦にのみ使用し、禁忌ではないこと、合併症、既往歴を含め、プロウペスの適応患者であることを確認してください。

    適応患者の選択参照

  • プロウペスの使用に先立ち、患者に本剤を用いた頸管熟化の必要性及び危険性を十分説明し、同意を得てから使用を開始してください。[警告より抜粋]

    患者への説明と同意取得参照

投与中の注意事項

  • 母体及び胎児の状態を十分に監視するため、分娩監視装置を用いた連続モニタリングを実施してください。また、定期的にバイタルサインのモニターを行う必要があります。

発現時の処置

  • 異常が認められた場合にはプロウペスを速やかに除去するなど、適切な処置を行ってください。

(5)参考情報

プロウペス投与中にアクティブな分娩(30分間にわたり規則的で明らかな痛みを伴う3分間隔の子宮収縮)により途中で除去した症例は、58/125例(46.4%)でした。

アクティブな分娩により除去した症例における、プロウペス投与開始からのアクティブな分娩開始までの時間別の割合
表:アクティブな分娩により除去した症例における、プロウペス投与開始からのアクティブな分娩開始までの時間別の割合

1)社内資料;国内第Ⅲ相試験の併合解析(261試験及び262試験)[承認時評価資料]

2)日本産科婦人科学会, 日本産婦人科医会編:産婦人科診療ガイドライン 産科編 2020. 2020; 250-251. [FP09153]